【感想・ネタバレ】のぼる小寺さん(3)のレビュー

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Posted by ブクログ

たまらねぇ、それだけで、きっと、この『のぼる小寺さん』を読んでいる人は共感してくれるだろう。しかし、漫画読みで感想書きなら、未読の人にも作品の魅力が伝わるように書かなきゃならない
そういう意味では、この『のぼる小寺さん』の難易度は高く、やる気を触発される
私だけじゃないはずだ、珈琲先生の実力が巻を重ねるごとについてきている、と感じているのは。珈琲先生が漫画家としても、人間としても成長しているから、ヒロインの小寺さんも頂点に近づいているのか、もしくは逆なのか、そこを考えながら書くのも結構、楽しい
頑張るってコトの大切さや必要性を、偉そうに語っている訳じゃないのが、この『のぼる小寺さん』だ
あくまで、私個人の印象だが、何かに対して本気になれる人間ってのは、練習や鍛錬そのものが楽しくてしょうがないタイプだ。マゾって意味じゃなく、自分の能力全てを絞り出す努力を楽しめる才能があるってコト。そんな人間は大抵、イイ結果を出せる。でも、きっと、彼ら彼女らにとっちゃ、結果は二の次で、全力を出し切れたのが大事なんだろうな
注意っつーと、微妙にニュアンスが変わってきちゃう気がするけど、汗だくになって頑張る人間を「カッコ悪い」と嗤う人は読まない方が良い。小寺さんの魅力が判らないってのもあるだろうが、なまじ、彼女の真っ直ぐさに心が震えると、これまでの自分の言動が如何にダサかったか、を思い知って、深い傷を負う事になるだろう
多くの人に読んで欲しいってのが本音だけど、読んで嫌な思いをさせてしまうのは心苦しい
ストーリーの基軸は、ボルダリングと部活なのだが、青春っぷりをより一層に眩しくしているのは、恋愛と呼ぶには淡すぎ、薄すぎ、脆すぎな、男二人と女一人のトライアングルだろう。小寺さん、近藤くん、四条くんの関係がどう変わろうとも、絆が壊れない事を切に願う
どの回も、小寺さんのミステリアスかつ天然な可愛さにKO必至だが、個人的に推したいのは、小寺さんが静かに激しい感情を剥きだす、第21話「怒る小寺さん」だ。この回がなかったら、(3)の総合的な良さは半減だった、と確信できるほどだ。次点は、小寺さんの人間的なカッコ良さと、ある意味、納得な弱点の両方が描かれている、第17.5話「走る小寺さん」である
この台詞を引用に選んだのは、元より高かった好感度がグンッと上がったので。この作品のキャラクターのほとんどは高校生。だからこそ、成人しているキャラは、他作品より大人ってトコを見せつける必要がある。大人の定義は色々とあるだろうけど、高校生にカッコつけつつも、説得力のある、人生の先輩としてのアドバイスが出来るようになるコトだな、その一つは

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2016年11月21日

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