【感想・ネタバレ】アウシュヴィッツを志願した男 ポーランド軍大尉、ヴィトルト・ピレツキは三度死ぬのレビュー

あらすじ

ポーランド軍人、ヴィトルト・ピレツキは1940年9月、自ら志願してアウシュヴィッツへ潜入し、収容所に反ナチ組織を築いたが、発覚寸前の948日目に脱走する。その後も抵抗を続けドイツ敗戦の45年、ピレツキは英雄として祖国に迎えられるはずだった。しかし、ナチスに変わりポーランドを支配したのはソ連であり、彼は次なる敵に対峙するためワルシャワに潜伏する。47年に逮捕。拷問、裁判ののち、48年死刑執行された。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ヴィトルド・ピレツキ。
この本を読むまで知らなかった。
アウシュヴィッツ強制収容所に潜入し、内部状況を外へ伝え、内部組織をつくり、脱出。
その後、社会主義化していく祖国で罪人として処刑された。
彼の罪が無効なものであると、名誉回復がなされたのは1990年以降のことだった。
大国の思惑によって左右されてしまうという現実が如実に書かれていた。

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2016年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ポーランドの英雄、ピレツキの伝記。自ら志願してアウシュビッツに入り、地下組織をつくり脱走。そこでの詳細な記録は、アウシュビッツの実態を生々しく伝えるものになる。オーケストラが優遇されていた話や、クリスマスには少し気を緩める話など、殺戮の残忍さをさらに際立たせるリアリティ。その後、ワルシャワ蜂起に参戦する。自ら祖国ポーランドを守ろうとして、結果、敵がヒトラーからスターリンになっただけ。見せしめ裁判で拷問、死刑にあい、彼の業績が声優として認められたのは、ごく最近であった。まったく知らなかった事実に触れることができる一冊でした。

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2015年09月07日

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