【感想・ネタバレ】日本リベラルと石橋湛山 いま政治が必要としていることのレビュー

あらすじ

政治家不在の現代、湛山に学ぶ。「若しも世界の平和がそれによって保たれるならば日本は滅んでもよい」。二者択一的思考の中、広い視野なき議論を続ける現代政治。確たる指導性を発揮できず、劣化するばかりの日本政治の歴史において、没後30年なお輝きを増す石橋湛山。その思想と政策を追い、「今の政治に必要なもの」を考察する。(講談社選書メチエ)

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Posted by ブクログ

言論人・石橋湛山ではなく政治家・石橋湛山に焦点をあてた評論。湛山の政治家としての生涯は戦後すぐの1年程度と昭和30年前後の10年にも満たない期間で首相を務めた人間としては極端と言えるほど短いのだが、その骨太さが窺える。
おそらく当時から理想論に走りすぎると言われていたのだろうが、その実経済を比重に置き対米協調を基本路線としながらも東側にも門戸を閉ざさない姿勢は現実的なものである(ただ、隙がないとまでは言えないが)。
総裁選挙の因縁もあるため岸信介とはどうしても対立軸として描かれがちであるが、岸が石橋そのものを攻撃したことは意外と少なく、ある程度の効用を認めて徒らに刺激することがなかったと言うのは新たに得られた視点だった。

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2025年02月06日

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