あらすじ
大阪府警が犯した「ネコババ事件」の全貌を追う。拾って交番に届けた15万円が消えていた。届けた主婦を組織ぐるみで犯人にデッチあげようとする警察側。ぬれぎぬに泣く身重の主婦。真相を求めて執念の追跡がはじまる。警察権力の冤罪体質をつき、衝撃と戦慄の過程を明るみに出した日本新聞協会賞受賞作。
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Posted by ブクログ
警察の不信感への話はもちろん、「警察の犯罪は新聞に載らないと思っていた、載せるとしても少しだけかと思っていた」とのような読者の反応から、新聞社への不信感にも言及している本。警察のあり方、メディアのあり方が問われている。拾った現金を届けたら警察官が着服して、拾った人を犯人にするー・・しかも、証拠まで捏造されて。そうなったら、一般市民の対抗する術は?かなり恐ろしい事件。いつどこで冤罪が降りかかってくるかはわからない。実際に載った記事を追いかけたり、民事訴訟の内容を追いかけたりなので、繰り返し状況説明が書かれていて、ちょっとくどい、と思ったけれど、どういうふうに展開されてかが、よくわかる一冊になっている。