あらすじ
その名を知らぬ者はない高級娼婦、『黄金のロクサリーヌ』。彼女は客として訪れながら自分に指一本触れようとしない海軍士官、ガッシナと言葉を交わすうちに急速に惹かれていく。そしてガッシナもまた――。生き別れの妹を救うため、良い条件の金持ちに身請けされねばならないロクサリーヌと海将メムノンの元で将来を嘱望されるガッシナ。許されるはずのない恋は一途な二人を呑み込み、激情の渦に運んでいく。「私はぜんぶ、あなたのもの」鬼才、榛名しおりが放つ渾身のヒストリカルロマン!
※このコンテンツはさらさ文庫にて2011/9/30に出されたものの復刊です。重複購入にご注意ください。
感情タグBEST3
不器用で一途で切ない恋。大好き
中学生のころから大好きな作家さんの、泣くほど嬉しかった待ちに待った復帰後一作目。
戦争によって娼婦にされた女と、拾われて海軍士官になった男。
設定だけ見るとどんなドロドロした話だろうと思うかもしれませんが、じれったいほど純愛です。
文庫本発売時、絶対ハッピーエンド宣言!というアオリがつけられていたことを補足しておきます。
往年のファンにも嬉しい懐かしのキャラも出てきますが、この本単体で問題なく読めます。
でもこの本を気に入ったらぜひ古本ででも「アレクサンドロス伝奇」を読んで頂きたい…!(シリーズ絶版)
というかアレ伝も速く電子書籍にしてほしい!
まさにラブロマンス!
高級娼婦のお話ですが、自分的にはいやらしい描写もなく逆に甘酸っぱいといいますか‥なんとも切ない純愛物語でした。
ストーリーも感情も丁寧に描かれていて、その時代、背景も自然と思い浮かべることができ、さすがとしか言いようがありません。
脇を固める方々一人一人も魅力的で、一つ言わせて頂けるならおやじさまのイラストがみたかったなぁという思いです。
アレクサンドロス伝奇の登場人物にも沢山出会えて懐かしい気持ちにもなりましたし、そういえばそんなこともあったなと、記憶が掘り起こされ、またハミルたちの物語を読み返したくなりました。
今は絶版のようですが、電子で復活されることを期待しています!
榛名さんと池上さんのタッグはなんとも最強という一冊です。