【感想・ネタバレ】アルティストは花を踏まないのレビュー

あらすじ

せつなくも温かい少年少女の成長物語

世界大戦が終わって、少年たちは生まれた。
まだ誰も、そのあと「第二次」が起こるとは知らなかった頃――

ここは第二次大戦前のフランス。
ドイツとの国境に近い町。

いつも明るい少年モモが、あきらめと悲しみにまみれた人々を少しずつ変えてゆく。
彼の笑顔と勇気は町の子供たちを動かし、大人たちの丸まった背中にも、そっと寄り添うのだった。

しかしモモには、ある秘密があって……

差別と分断、見て見ぬふり、忍び寄る不安。
「やがて悲劇を迎える時代」に生まれた少年少女の、切なくも温かい友情と成長の物語。

――誰かの「花」を、踏みにじることなかれ。


描き下ろしカラーイラスト4p収録!

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Posted by ブクログ

生きる希望をくれる作品
 やわらかなタッチで描かれた絵柄に惹かれた。暗闇の中に差す、一筋の光のような明るさを届けてくれる温かい物語の数々。気になっているなら、絶対読んだほうが良い!

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2025年05月25日

Posted by ブクログ

時代はナチズムが跋扈した、第二次世界大戦期のことだ。そこでユダヤ人がどんな生き方をしていたかを描く。

アルティストは、芸術家の意味だが、本書ではもう少し広い意味で、人間らしい生き方といったニュアンスだ。

生きづらい世の中で、人と人がどう付き合い、関わり合っていくのか。争いごと、揉め事はすべきではないし、相手を敵視して攻撃するべきでもない。

美しい花を踏まない。どんなに悔しいこと、憤慨するようなことがあっても、人としての一線がある。昨今の悲惨な事件や国家間の争いを思うと、本書で描かれていることを心の片隅に置いておくべきと感じた。

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2019年07月26日

Posted by ブクログ

行間を読む作品。実に趣深いです。第二次世界大戦前、これから何が起きるか私たちは知っているからこそ、彼らの笑顔が刺さります。私もアルティストにならなければ、としみじみ思いました。

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2019年05月07日

Posted by ブクログ

二次大戦の少し前のヨーロッパを舞台にした小品集であり、画は上手く、細かい部分までよく取材して描いているようだが、なぜかヨーロッパ的な雰囲気をあまり受けないのはなぜだろうか。シナリオや演出が日本のメロドラマ的であるか、あるいは生活面や倫理的な表現が日本的なのかもしれない。なので、たとえば、江戸時代を舞台にした時代劇に移してみるとしっくりはまりそうにも思う。

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2019年11月20日

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