あらすじ
ヤル気が出る!女子社員のモノづくり小説。
就活中のユウ(三輪勇)は、第一志望の商社を最終面接で落とされた。その後、母親が社長を務めるミツワネジ(従業員130名)に正式エントリーして、入社することになった。海外で働きたいと考えるユウにとって、ミツワネジにフィリピン支社があることが大きな志望動機になった。
入社後、ひとり暮らしをはじめたユウ。同期入社は同じく営業に配属された辻の2名だった。ユウは、長谷川螺子兄弟社というネジ会社で三か月の現場研修に入り、「緩み」が生じないようにと、ひと工夫したU字ボルトを作った。
営業の取引先は、ネジを扱う顔なじみの商社ばかりだった。何とか直接メーカーに対して提案型の営業もしたいと思いはじめたユウは、飛び込みでメーカーを回り始めるが、相手にされない。ある日、荒川の河川敷で消波ブロックを作る現場を見たユウは、型枠を締めたり緩めたり簡単にできるボルトを作れないかと考えた。
前例のないことを始めようと行動するユウは、幾度もしがらみと闘いながら、仲間や業界のスペシャリストとともに新しい世界を切り開いていく。
読めばヤル気が出る!新入女子社員のモノづくり小説。文庫オリジナル。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
いろんなことがトントン拍子でうまくいくので、第二次産業はそんな甘いもんじゃないぞー、という気持ちになる。
例えば「下町ロケット」みたいな、一つの製品を生み出すまでの紆余曲折とか期待していたので、ある意味拍子抜け。読みやすい明快な文調なので、働くことの楽しさや人間関係構築の大切さなんかを知る為に中学校の教科書に載せるのはどうでしょう?
Posted by ブクログ
成長お仕事小説。
専門用語の難しさを乗り越えればとんとんと上手くいくから爽快ではある。
でも主人公が好きになれない(詰んだ)。
仕事中の一人称「あたし」な時点でもうあり得ん。
面接で「わたくし」って言ってたのは何やねん。
その丁寧さがあるならせめて「わたし」って言えやって何度思ったか。
リョッペーが素直なのがいいところとある種先手打ってたけど、誰の言葉も素直に受け取りすぎて結果あらぬ誤解を募らせていくのもなんなんだちょっとくらい自分の頭で考えやがれと思った。
ユニークな製品思いつくのは誰の言葉もそのまま受け取るからなのか?関係あるのか?と思いつつ終了〜。
Posted by ブクログ
親が経営しているネジ屋に入社したユウちゃんの話。ネジの奥深さやネジ作りのやりがいが感じられた。ネジって身近に絶対あるし、どんどん進化するしで読むの楽しかった。昔就活でネジ専門の商社受けたん思い出した。
Posted by ブクログ
就職活動中、第一志望の商社からの「お祈りメール」を受けたユウは自身の両親が経営するミツワネジに就職を決める。そこから周りの助けを得ながら物作りにのめり込んでいく主人公の姿を描く作品。登場する製品も実際にある製品をモデルとしていて興味が湧く!実際の製品をモデルとしているので更に突っ込んだ内容があればさらにのめり込んで読めたと感じる。一つ一つの開発秘話が淡白なのが勿体ない。初めての上野渉作品だったので違う作品も読んでみたいと感じた。
Posted by ブクログ
意識してみると、ネジは欠かせない大事な部品。中小企業が改めて見直されている今(?)だからこそのお話なのかな。
ネジにまつわる仕事はどんな分野があるのかを知れたのは面白かったし、ネットワークが大事、強さよりしなやかさということもとても共感するけど、上手くいきすぎだよね~と思ってしまう嫌な私でした。