【感想・ネタバレ】12歳の少年が書いた 量子力学の教科書のレビュー

あらすじ

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10歳の頃には物理学の他にも天文学、歴史、哲学、医学、論理学、経済学、法学などあらゆる学問分野の本を読み漁り(最盛期には年間3000冊)、最終的に量子力学が自分の目指す専門分野であると考えるに至った著者がこの書籍を執筆したのは12歳のときでした。独学で、本だけを頼りに量子力学に挑戦する上で「入門書は易し過ぎ、専門書は難し過ぎ」ということを感じ、その間を埋める、入門書と専門書の架け橋になるような本があればいい…という想いを実現したのが本書です。数式を追いながら読めればよいのですが、入門者の方がそこを飛ばして読んだとしても、「量子力学」に一歩迫ることのできる一冊です。

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Posted by ブクログ

今まで断片的に勉強していたことが、この本によって有機的に結びつけられた。つまり、初学者が量子力学の全体を把握することにも向いているが、散発的に勉強してきた人にも有効であると言える。「物理数学の直感的方法」を気に入っている人には受け入れやすいかもしれない。この本に対する批判が、序に予見されていることも驚くべきことである。この著者には、是非Louisell著のQuantum stastical properties of radiationを邦訳した本を書いてもらいたいと思った。

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2018年10月22日

Posted by ブクログ

12歳といえば、小学校卒業して中学に入学した頃だろうか。これだけの内容を執筆したということ自体驚きだが、なんというか普通の教科書にはない、熱意のようなものが感じられた。
普通の啓蒙書と異なり、きちんと数式を使って説明してあるので、量子力学を本格的に学ぶための入門として、非常に良い本だと思う。ぼくは、学生時代に結局量子力学を深く学ぶことはなかったが、もう一度、量子力学をきちんと勉強したいと刺激を与えてくれた。著者の読書量も半端ではないというが、確かに非常に豊富な知識を背景に書かれているようだ。

結構厚みはあったが、興味深く最後まで読み通せる一冊だった。

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2017年09月07日

Posted by ブクログ

著者は2021年 おそらく高校生、この先どこでどのような人生を送るのであろうか。できることならば物理学者として、飛び級位して偉大な学者になってもらいたい。
 本を書こうと思ったきっかけはなんであったのだろうか。親や教師や友人に学んだ知識を教えてあげようと思ったのかもしれないし、夏休みの自由研究として始めたのかもしれない。それにしてもすごい。一般の人間が中学の化学や物理で学ぶ基礎的な法則が発見された歴史的事象から近現代のアインシュタインとボーアとのやり取りなどを網羅して説明している。文章が上手とは言わないが、事実を端的に述べる純朴さがうかがえる。
 量子力学を知りたいと思って手に取った私にとって、入門書としては非常に優れた本であった。もう少し現代社会で量子力学がどのように応用されているのかまで知りたかったが、そのあたりは別の本に頼らないといけないだろう。
 我々は高校数学で行列、一次変換を学んだ世代だが、この本で改めてその必要性を再認識した。現代の子供たちは高校まででは行列を学ばない。可哀想とすら感じる。学問は実用性だけで判断したらだめで、この作者のように興味がある分野に限らず広く知識を学ぶ機会を教育界は守り、そしてそれを少しずつ広げてほしい。大人が子供の世界を勝手に狭めるのはおこがましい。
 色々なことを考えさせられる一冊だった。

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2021年10月24日

Posted by ブクログ

12歳で量子力学についての本が書けるとは驚愕。内容は他の量子力学本と同等だが、著者の思考過程をたどるようで面白い。著者は多世界解釈に興味あるのかな?入門書と中間書との位置づけ。

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2024年02月15日

Posted by ブクログ

教科書としては物足りなく、これだけの説明で数式を理解しろというのは初心者では無理だと思うが、12歳がこれを買いたというのは驚き以外にはない

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2018年04月03日

Posted by ブクログ

量子力学の教科書を中学1・2年生が書いている、と言うことが驚異的である。著者は10歳ぐらいから物理の専門書を含めて年間3000冊ぐらいの書籍を読んでいたそうで、多分ある意味天才だろうし、本当にかなり理解しているんだと思います。そのことは横に置いといて純粋に量子力学の教科書として本書が読みやすいかと言うと、決してそうとは言えない。著者も前書きで述べているのだが、本書は入門書と専門書の中間の教科書を目指しているそうで、内容はひと通り物理学とか量子力学を学んだことがある人向けの本です。結構色んな内容が天下り的に述べられているので決して入門書とは言えない。専門書を読んで良く意味が分からなかった人が、なるほどそう言う意味かぁ、と思えれるような説明ができていれば本書は成功しているのだろうけど、実際にはそう言う部分が所々見られる(例えば黒体の説明、一般相対性理論や力の統一の説明など)程度だと思う。初学者に教えるときにそう言う分かりやすい説明を参考にしたいなぁと思って本書を手に取ったのだが、著者は12歳でも十分頭が良すぎて、一般人が躓くような部分であまり苦労していないのかもしれない。肝心なところで文章も分かりにくい箇所があるし、間違っているんじゃないかと思われる箇所も少なくないように感じた。でも、量子力学の現代までの発展の科学史的な部分が最新の部分まで含てかなり広範囲に紹介されているので、とりあえず今のところ量子力学で何が問題となっているのかなどを把握するのには役立ちそう。

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2017年08月06日

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