【感想・ネタバレ】マルチンゲール理論による統計解析のレビュー

西山陽一

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マルチンゲール理論は計量経済や臨床統計において実用化されているさまざまな手法の基礎を与える数学的理論である。本書はそのような現場に立たれている方々に、同理論にもとづく統計解析を厳密さを損なうことなく平易に解説した初の和書である。この分野の研究者を目指す学部上級～大学院生やまだ同理論に精通していない研究者の方々が本格的研究を始めるにあたっての基礎作りをするための好個な１冊である。

[ブクログ · ★★★★★]

マルチンゲール理論の勘所を説明してくれる本。「一度測度論には触れている」読者を「マルチンゲール理論にいざなう」というスタンス。5章以降に厳密な定義などは遅延されて、そこまでは「お気持ち」と具体例によって概要の説明が続く。
確率解析周りの書籍でお気持ちを丁寧に説明しているものは貴重だと思われる。当該分野を学ぶなら最初に読むと見通しが良くなるだろう。