あらすじ
第4次産業革命で長期雇用が激減、大企業も姿を消すかもしれない。自分で自分の仕事を守る時代になる。雇用が減り、フリー型が増加する未来は悪夢なのか? それとも企業の拘束から解放される望ましい社会なのか? 労働法の第一人者が描き出す、未来の働き方と私たちの課題。
●社会が変われば、会社も変わる。現実空間の情報がサイバー空間に集積され、そのビッグデータをAIが分析。その結果が現実空間にフィードバックされ、フィンテックや自動運転といった革新的な製品・サービスが生まれる。これが第4次産業革命だ。
●会社が変わると、仕事も変わる。技術革新はビジネスモデルを変えるとともに、仕事も変える。会社員の「たな卸し」が始まり、定型作業はAIにとって代わられる。人間に残された仕事は創造的で独創的なものとなり、そうしたスキルを持つ人材が求められる。
●大打撃を受ける日本型雇用。長期の雇用を前提とした「日本型雇用」では、目まぐるしく変わるビジネスモデルに対応できなくなり、日本企業も、そのとき必要なスキルをもつスペシャリストを雇う欧米型に変化していく。
●雇用型から独立型へ。企業が雇用を減らす上に、スペシャリスト型のニーズが増えることによって、企業に所属せず、専門的スキルを提供するフリー型の働き方が主流になってくる。デジタル技術の発展により、企業と働き手のマッチングも簡単になることも、その流れを支える。
●働く環境が変わる。デジタル技術の発展は職場も大きく変える。ICTの発達で、会社に集まる必要性が薄くなり、勤務地や勤務時間帯にしばられない働き方が可能になる。これもフリー型の増加を促す。
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Posted by ブクログ
<目次>
はじめに
第1章 大企業がなくなる~モデルチェンジする企業
第2章 日本型雇用システムの限界~これまでの働き方の常識は通用しない
第3章 働き方の未来予想~技術を味方につけて自立的に働く
第4章 新しいセーフティネット~企業に帰属しない働き方へのサポート
第5章 「時間主権」を取り戻せ~人生100年時代に必要なスキルとは
<内容>
2013年にアメリカの研究者が、「2020年代にはアメリカの雇用の約47%がAIに取って代わられる」と発表してから、こうした本が多く出ているが、この本では「ではどうすればいいか?」がかなり具体的に書かれている。第3章以降である。技術を持った人間が自営業的な立場となり、企業から請負をすることで、仕事をしていく。そこでの最低限の生活を成り立たせるため、第4章で具体的な「セーフティネット」が書かれ、第5章では、そうした時代を生きていくための「仕事」探し、「生き方」などが語られる。若い世代はある意味必読かもしれない。