あらすじ
中曽根内閣や竹下内閣など、歴代の政権は消費税をきっかけに国民の支持を失い、潰れていった。日本における「消費税の呪い」である。いま財務省は安倍政権を再び踏み台にし、マスコミを通じた「増税決定」の世論づくりに邁進している。安倍首相自身、施政方針演説で消費増税に「国民のご理解とご協力をお願いする」と述べている。しかし「理解」の大前提は、国民に正しい情報が与えられていることだ。本書の要諦は二つ。 1.日本は負債も多いが、資産も多いので破綻しない。 2.社会保障のための増税というが、年金、医療、介護は税ではなく「保険方式」で運営されている。つまり社会保障目的の増税はウソということ。財務省は、支持率が高い安倍政権のうちに増税を実現しようとしている。その結果、安倍内閣が潰れようと痛くもかゆくもない。景気を潰して国民に負担をしわ寄せし、自らは天下り先を確保する官僚の企みを論破。正しい社会保障政策の道を明らかにする。
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Posted by ブクログ
易しくシンプルな形で終始説明されているので非常にわかりやすい。
高橋洋一先生は昔から当たり前のことを数値やデータを用いて繰り返し説明されていらっしゃる。この国の不都合な真実をもっと白日の下にさらし、真っ当な国になってほしい。全国民が基礎知識として知るべき。結局政治家に頑張ってもらう、政治家を育てるしかないのだが、官僚は選挙で落とせない。米国のように官僚も政権交代とともに入れ替えできないものか。
Posted by ブクログ
いやぁ、これが2019年の本か。面白かったなあ。簿記3級ぐらいの知識があれば面白く読めると思う。(私は持ってないけど)ちょっと自慢話が鼻につくところもあるけど消費増税には反対。マイナンバー制度とインボイス制度には賛成。脱税許すな。そして財務省許さん。
Posted by ブクログ
「日本は1,000兆円以上の借金を抱えていて財政が破綻する。財政再建のために、消費税を増税するしかない」これは明らかなウソ。日本政府は負債も多いが資産も多い。バランスシートで見れば、債務超過は他国と比べてもさほど大きくないのだ。
消費税はそもそも脱税しにくく、景気に左右されず、応益原則にかなった優れた税制だという。だが、消費増税は消費を落ち込ませるから、景気の悪い今じゃない。まずは預貯金口座付番等を徹底して、税の取りっぱぐれをなくすのが先決だ。
このように筆者は主張しているが、これだけ収支のマイナスを続けていて「将来国の借金を返せる」ことの信用をほんとうに得られるのかは疑問だ。みんなの信用がなくなった時点で通貨は暴落する。信用があるうちになんとかしないと遅いのではないか。
また、政府の資産把握の強化は、国家権力の増大により個人は危うくならないか。国家権力への牽制機能もあわせて考える必要があるのではないか。