【感想・ネタバレ】本当の知性を身につけるための中国古典のレビュー

あらすじ

孔子、武帝、曹操……中国古典に登場する72人に学ぶ明日への知恵。人間の悩みは何千年も同じようなもの。中国古典には現代にも通じるアドバイスが隠れている。思想家や文人、王や皇帝、将軍や盗賊など中国の歴史上の人物に焦点を当て、彼らの言葉やエピソードを紹介。 ●秩序は守るものか 作るものか――孔子 ●直観と言葉の悩ましい関係――荘子 ●世代交代の落とし穴――孝成王 ●個人の強み、組織としての強み――劉邦、項羽 ●蛇に足がつくとき――昭陽 ●占いを武器にする――狄青 ●負けた人間にこそ学びの糧がある――袁紹 ●真の交渉上手とは――鄭芝 中国の古典では、人の感情的な側面と、そこから生まれる人と人とのつながりの方に、より重点を置く面があります。本書は、中国の歴史上の人物に主に焦点を当てつつ、こういった「東アジア的な知性」を楽しみながら深められるような言葉やエピソードをご紹介していきます。有名な人、無名な人、架空に近い人まで登場しますが、その知恵や振る舞いは、現代のわれわれの抱える難問と見事に響き合ってもきます。時を超えた対話を楽しんで頂けたら幸いです。(「はじめに」より抜粋) 【本書より】●はじめに 高い視座から「原理原則」を語る ●第一章 孔子、孟子、老子――思想家や文人 ●第二章 舜、劉邦、武帝――王や皇帝、支配者まで ●第三章 孫武、呉起、王安石――宰相、将軍から盗賊まで ●第四章 曹操、鄭芝、司馬仲達――『三国志』の群雄たち

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Posted by ブクログ

これで古典を読んだ気になってはいけないが、サクッと読めて、確かにと唸らせられる名言がいろいろとある。

特に響いたところメモ


諫言役にうってつけな人材は不倶戴天の敵
・曹操の参謀のカクは元々敵方の参謀で後継を戦死させられている。自分の強みと弱みをよく把握しているから。

論語: リーダーシップを学ぶための人倫の書
孫子: 競争を勝ち抜く戦略の書
貞観政要: 帝王学の書
韓非子: 組織論

騙されない見識
・謀略成功のためには相手の疑いや不審警戒といった構えをいかに解くか
・一方相手の謀略にハマらないためには、知らず知らずに感じ取る物事の不自然さ、違和感を疑問として見過ごさないか

将たるものの度量
成果の出せる人間を成果の出せない人間よりも重用すること、つまり情に流されない、これは常人からは怪物にしか見えない

成功し、気持ちが弛んだとき人は何に心理的充足を求めるか
・メモリアルの建造(今なら豪邸)
・女性関係(飲み屋の女性を愛人に)

志は叶ってしまうと維持が難しい

商売のコツ
・どんな物資が足りているか足りていないかがわかれば物価の高低がわかる、物価は高過ぎれば下がり、低すぎれば上がる。高いときに売り払い、低いときに買う

数戦い勝てば良いものではない
・戦うほど消耗する、怨恨感情を作る

あの人だけは自分を理解してくれた、という思いが命をかけても良いという信頼を生む

功績のあったものを優遇するのは当然だが、そうでないものもつぎこそはと思ってもらうよう処することが大事

古典は弱みも分かってるからこそ使い所が見極められる
・孫子はライバルが多い中で如何に生き残るかという問題意識に端を発していて、天下統一の戦略としては内容が薄い。これを愛読した曹操は天下統一ができていなかった。
・最新理論は弱みがわかっていないところが活用の難しさ。日本での成果主義の導入は上手くいかなかった。しかしだからこそその後フィットするように改良されていった。

真の交渉上手
・巧みな弁舌は騙されてないか、本当に良いかと感じてしまう。喋り下手でも誠実さが滲み出るくらいの方が良い

勝負師はオーラを操る
・敢えてオーラを消し、相手を油断させる

0
2025年01月01日

Posted by ブクログ

中国古典のバックグラウンドが無い自分にはちょいと難しかった。本書に出てきた三国志を読んでから再び読もうとおもう。

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2020年01月05日

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