【感想・ネタバレ】一食一句 五・七・五で伝わる母の味のレビュー

あらすじ

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母がつくる料理はおいしくて愛情たっぷりだったことを覚えている。戦後の食糧難の時代でも工夫を凝らしていろんな料理をふるまっていたらしい。そんな母は正岡子規の俳句を詠むのが好きで、子どものころはよく聞いていた。母が亡くなって数年後、今度は自分が母となり家族に「母の味」をふるまう。そこで気づいたのは、「母の味」を再現するには風情が必要ということだった。ふっくらお米の炊き方からおいしい出汁の取り方など基礎のところから、お弁当、絶品煮込みハンバーグまで時短メニュー、副菜、メイン料理、昔ながらの献立やみんなが大好きな献立を立てられる。また、正岡子規の俳句も料理の雰囲気に合わせて掲載。俳句と一緒に料理を味わおう。

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Posted by ブクログ

近所のドン・キホーテで、レジ側の半額叩き売りワゴンの中から見つけました。
読んでみて、「なぜこんな良い本がワゴン売りの憂き目に…」という気持ちです。

なんとも「隙」の多い料理本です。レシピにその食材や季節に因んだ正岡子規の俳句が添えられており、作り方と見比べながらその句を読むのが楽しいのですが、レシピの写真が素人写真だったり手書きのイラストだったり…(写真に猫や缶ビールが写り込んでいたりする)。
レシピも著者の亡きお母様が実際に作っていたものと、有志から募ったものということで、目新しさは特にありません。
ただ、著名な料理研究家の先生が、綺麗なキッチンスタジオでプロのカメラマンにキラキラの写真を撮ってもらいながら、目新しさや時短、ヘルシーさを競って作る料理本にはない味わい深さがあります。
本の中で「一品料理」や「ワンプレート」など大まかな分類はあるのですが、ハンバーグの隣に鮭フレークのレシピが載っていたり脈絡があるようなないような…。その緩さになんとも言えない可笑しみが溢れていて、正岡子規の句とも親和性を生み出しているように思います。

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2021年08月26日

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