あらすじ
サラリと重大な主張をする、単純なスローガンをくり返す、偉そうな理論や引用による「厚化粧」……こんな特徴をもつダメ議論が、会議やSNSでまかり通っていませんか? 本書はそれほどの専門知識がなくとも、そんな議論の「怪しさ」を見抜く方法を伝授。実例を交えながら、簡単なチェックリストにしたがって、論理思考を実践する方法をわかりやすく解説いたします。
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Posted by ブクログ
とても単純な5つのルールで、最近の政策形成のダメなところや、「国民的議論」が必要な題材でドタバタがいる理由に、説明がつきます。
・定義の誤解・失敗はないか
「日本は環境対策先進国である」とか。
・単純なデータ観察で、否定されないか。
「ある都市のここ数年の同じ時期の気温」とか。
・無内容または反証不可能な言説
「メリハリのある予算編成」とか。
・比喩と例話で構成された主張
「プレムアムフライデーでちょっと豊かな週末を」とか。
・難解な理論の不安定な結論
「小学校に入学した子供たちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」とか。
自分の身の回りで、自分でパワーをもったとき、こういう議論をやらないために、大事なポイントだと思います。
2006年に若手研究者として議論で戦っていた方だからこそ、単純かつ効果的なポイントに気づかれたのかもしれません。
議論は、人の時間を一度に必要とする、とても高コストな方法だと思います。だからこそ、議論をダメにしない知識と技術の価値は高いはずです。