【感想・ネタバレ】帰蝶のレビュー

あらすじ

「上さまは、いつから、悪鬼に魂を売りわたされたのか――」夫・信長が、神をも畏れぬ所業に手を染めていく。歯止めをかけるべく、出身である美濃の家臣たちの期待を一身に背負った正室・帰蝶(濃姫)は、残虐さをあらわにしていく夫に怯えながらも織田家の奥を束ね、したたかに、たくましく生きていく。そんな帰蝶が心を許せるのは、美濃衆と、心の友とも言えるあの男だった……。そして起きた本能寺の変――。信長に叛旗を翻したのは、帰蝶の従兄・明智光秀。光秀に最後の決断を促したのは、一体誰なのか。織田家の要となった帰蝶の運命はいかに。大胆な発想を交え、女の目線から信長の天下布武と本能寺の変を描き切った衝撃作。解説は、作家で、同じく帰蝶を題材に小説を執筆している宮本昌孝氏。

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Posted by ブクログ

本能寺の変までの道のりがこんなに細かく書かれている本は初めて読んだかもしれません。
帰蝶については、よくわからない部分が多い方ですが、こんな人だったらいいなーと思いつつ読みすすめました。

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2023年02月23日

Posted by ブクログ

歴史の真実は誰にもわからないから、それを逆手に小説を紡ぎ出せるなんて素晴らしいし、楽しませてくれてありがとうございますの気持ちでいっぱい。

知的好奇心も刺激される。

本能寺の変を計画した真の立役者は?
もしかして本当かもしれない…と思いを馳せる。

史実に基づくフィクションは、目線を誰かにするかによっても大きく違ってくる。
帰蝶が軸の物語は初めて読んだのでなかなか新鮮な戦国体験ができました。

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2023年01月06日

Posted by ブクログ

いわゆる信長婦人である濃姫を書いた小説は珍しいと思い、読み始めたが最初はちょっと違うなあ、と感じていた。
やはり、女性ならではの視点ということで、妻として、母として、またひとりの女性として濃姫が描かれているからであると思われる。
まあ、そう思って読み慣れてくると、そんなに違和感もなくなってくる。
、本能寺の変はまだしも、桶狭間とか姉川の戦いなど歴史的な戦をあまりにもスルーしすぎでは。
そういうことがあった程度の触れ方には、ちょっと違和感。
まあ、仕方がないかもしれないが、上下巻になってもいいので、もうちょっと膨らませてくれればもっと読み応えがあった感じがした。

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2020年12月14日

Posted by ブクログ

以前から興味を持っていた濃姫、「麒麟がくる」を観ていてもっと詳しく帰蝶を知りたくなった。
帰蝶は本能寺の変よりずっと以前に早世したか離縁させられたと考えられていたが、近年京都の織田家過去帳に78歳で亡くなった帰蝶らしき人の記載があり、著者は帰蝶は生きていたとみる説が自然ではなかろうかと考えたという。帰蝶が表に出なくなったのは疱瘡で顔に痕が残ってからとの説明に信憑性を感じる。帰蝶は道三の娘で信長の妻となってからも戦国時代を生き抜いた勝ち気な女性という印象が強かったが、子が授からず側妾らが産んだ子を育て慈しんだと知り別な面を知れた。
諸説がとびかう本能寺の変についても、本書は立入宗継を登場させ興味ある展開となっている。名物茶器「楢柴」を使い、信長の上洛時間を早めた結果に本能寺の変となった運びは面白い。どこまでが史実なのかと思わずにいられない。宗継は天皇や院の財産管理を請け負った金融業者(禁裏御倉識)で、豊かな経済力と人脈を縦横に駆使して暗躍した実在の人物である。
いやはや諸田さんの想像力に脱帽した。

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2020年05月21日

Posted by ブクログ

斎藤道三の娘、帰蝶
15歳で織田信長に嫁いだ彼女の
したたかな生涯を描いた傑作

日々、怪物へと変貌してゆく夫
織田家の奥を束ねる強さ。
やがて起こった本能寺の変。
帰蝶という女性の数奇な人生

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2020年03月21日

Posted by ブクログ

通説では、早世あるいは離婚したと考えられていた信長の正室=濃姫(帰蝶)。
近年になって、織田家過去帳の記載から、帰蝶が信長の死後も生きながらえたとの説の信憑性が高まったことが、著者がこの小説を書くきっかけだそうだ。
本能寺の変の実行者は明智光秀だが、その黒幕は?と、古来様々な説が流布されている。足利義昭説、秀吉説、徳川家康説等々、かまびすしいばかり。
それだけ、当時の信長の存在が絶大だったという証左だろう。
この小説で著者は、黒幕とまで言わないが、光秀を決起させる舞台を設定し、唆せた人物を提示している。
この人物と帰蝶との、世俗を超えた淡い交流を絡ませながら、作家の想像力と創造力の翼を広げ、この物語を創作した。
それにしても当時の武将は、自家の存続のためとはいえ、何と多くの子をなしたことか。この作品にも、信長の子が何人も登場する。
それぞれの数奇な運命が、作家の想像力を刺激するのだろう。信長の子の一人、冬姫の名が処々で語られる。信長の二女冬姫を主人公とした、葉室麟著の歴史長編がある。再読してみたくなった。

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2019年05月30日

Posted by ブクログ

気まぐれで純粋ゆえに一旦怒ると手がつけられないが、帰蝶にだけは甘え信頼する。「麒麟がくる」の信長みたいだと思いながら読んだ。

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2023年10月03日

Posted by ブクログ

帰蝶が主人公の本、今まで読んだことがなかったなあ。
それにしても信長がひどい描かれようだったし、(著者が嫌いだからといっても、全面にだしすぎかなあ)けちょんけちょんやな。
徳姫の自分の恋を成就させることしか考えず、思い立ったら後先考えず行動起こして突っ走る感じ、ひどいなあと思いながら読む。
本能寺の変へ至る説は面白かった。

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2022年10月01日

Posted by ブクログ


織田信長といえば 
かなりドラマとかにも なっているので 
時代小説は 名前を読むだけでも苦戦する私には
この本は 読みやすかったです。

しかも、この本は 信長の正室を中心に描かれていました。
謎多き 正室の人生とは。。。。

昨年旅行で 安土城の模型を見ていたので
城の中を描いているシーンは
とても わかりやすく読めました。

このあたりって 事実も色々わかってるけど、
わからない部分も多いから 小説にしやすいのでしょうね~~

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2022年06月11日

Posted by ブクログ

大河ドラマ「麒麟がくる」で、沢尻エリカが演じるはずだった帰蝶(濃姫)。
本能寺の変のあとも長く生きていたとは知らなかった。道三の娘で信長の正妻、明智光秀と旧知の仲、まさに歴史の真ん中で翻弄された人生で、何を考えて生きていたのか。

本書では、彼女はあまり表舞台には出ないけれど、多くの側室やその子供たちをまとめ上げ、夫を支える聡明な女性として描かれている。
本能寺の後、女性や子供たちが命からがら城を出る場面や、光秀の妻子を思いやるようなシーンも出てくるが、武将たち中心の戦国歴史ものと違って、淡々と現実を生き抜く女性の目線は新鮮に感じた。

あとがきで、作者は信長が嫌いだと言っている。ながい日本の歴史を見ても、比叡山焼き討ちなど大量殺りくを実際にやったのは信長だけだそうだ。
「麒麟がくる」では、結局帰蝶さまの出番はあまりないみたいだが、予定どおり沢尻が演じていたなら、夫を裏で操るダークな妻として描かれたのでは、とちょっと残念な気がする。

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2021年01月01日

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