【感想・ネタバレ】最高の雑談術 ~乱談のセレンディピティ~のレビュー

あらすじ

聞くこと、話すことには発見がある!シロウト同士の放談で、教養以上の英知が身につく
230万部突破!『思考の整理学』雑談版!

「知の探究者に大反響『乱読のセレンディピティ』待望の続編!
話すことは、読むことより容易であるように考えるのも、教育のつくり上げた迷信である。何でも話せるわけではないが、文章にするよりはるかに多くの深いことを伝えることができる。もちろん、愚にもつかぬ“おしゃべり”が多いけれども、本当の心は、文字ではなく、声のことばにあらわれる、ということを理解するのは、いわゆる教養以上の知性を必要とする。

“目で考える”人間は孤独を好む。“ひとりで考える”ことは、主観的になりやすい。すぐれた知能は、視覚的思考によって育まれるより、聴覚的思考力によって伸びると考えられる。ひとりではなく、仲間といっしょに、語らい合っているうちに発動する思考力というものをわれわれは、これまでほとんど問題にしたことがなかった。ひとりではなく、同志と、本を読むのではなく、談話によって、新しい文化を開発することができる。そういう信念をもとにして、クラブ的芸術、思考を模索していくと、乱談の思考、セレンディピティ(serendipity)に至るというわけである。――本書より

※本書は二〇一六年六月、扶桑社より刊行した『乱談のセレンディピティ』を改題、追記し、文庫化したものです。

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Posted by ブクログ

本を読むことはこれまで考えられてきたほど、高度の知的活動ではない、と書いておきながら、たくさん本の話しが出てきます。
このギャップがまた面白い。

0
2022年05月29日

Posted by ブクログ

読もうと思った理由
著者の「思考の整理学」が最高に面白かったので続編のような感じがしたから

気づき
・日本の学術・研究は欧米の先進文化を追い、それに学
 ぶことを眼目として独創についての関心がそれほど高
 くなかった。模倣はうまい。すぐれた製品をつくるこ
 とはできるが、基本の理論、技術をみずから創り出す
 ことはあまり上手でない
・月光会が歴史的成果をいくつも残したのは、めいめい
 が異なった世界にいながらお互いの意見を尊重する雅
 量があったからだと思われる
・本を読むのは孤独な活動である。モノ言わぬ文字を勝
 手に読み取り、頭に入れるのも、モノを倉庫に運びこ
 むようなもの。知識はすべてひとのこしらえたもの、
 集めたもので、当人のこしらえたものではない。学者
 などといっても、倉庫番のようなもの。自分で考えた
 こと、つくり出した、生み出したことはひとつもない
 のが普通である
・ひとりではダメ、二人でもうまくいかないが、知的発
 見は三人ならずっとうまく行くということを昔の人も
 知っていた
・自分の頭の中にクラブをこしらえる。そのメンバーが
 勝手なことをしゃべる。なにも差しさわりのない時間
 は朝の目覚めの直後である
・良く学び、よく遊べは本を読んだら仲間と談笑、談
 合、多くのことを忘れることであると解することが出
 来る。覚えたら、忘れるといってもよいし、知識にし
 ばられないで、新しい活動に向かえと言っているよう
 でもある

なるほどということが多すぎて納得、納得です。頭の中のクラブというのは面白いです。

0
2021年05月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

雑談、乱談をしたいモチベーションが高かったという点では評価できるかな?

英文学者が日本で英文学を学ぶことの限界を吐露しているのには驚いた。

0
2020年02月27日

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