【感想・ネタバレ】メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間のレビュー

メルカリの成り立ちから現在までの流れを知ることができる一冊です。

起業に興味がある人、アプリに関わっている人、メルカリを愛用している人、メルカリという企業に興味がある人、人脈って何だろうと思っている人などにおすすめです。

ドキュメンタリー風に書かれた作品です。そのため、メルカリにまつわるさまざまなストーリーをたどることができます。そして、さまざまなストーリーの背景に、役立ちそうなエッセンスが詰まっています。

また、人との関わり合いといったように、人を中心にして書かれている部分が多いです。そのため、メルカリに関わったさまざまな人々の生き様が感じられます。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2022年02月02日

ワクワクして貪るように読んでしまった
「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」
ビジョンドリブンをとても感じた

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Posted by ブクログ 2019年09月16日

メルカリの設立から上場まで、またインド人などの外国人採用の裏側に触れている。どのようにしてメルカリができて、今の経営メンバーがジョインして来たのか。様々な裏話が詰まった一冊である。スタートアップの参考書でもある。

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Posted by ブクログ 2019年02月21日

メルカリの創業から上場、現在までを描いた一冊。 かなり順調なイメージのメルカリだが、一直線でないことがよくわかる一冊。 現在でもUK撤退など苦労している印象だが、ここからどうなっていくか楽しみだなと思いました。

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Posted by ブクログ 2018年11月30日

コウゾウ設立直後の飲み会や、304をチラ見したらピリピリした空気過ぎて話しかけずにそっと扉を閉めたことや、アプリリリースの時のawabarなどを思い出した。僕も頑張らねばと思った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年11月24日

メルカリのチーム組成並びにサービスがどう拡散されていったかを記述した本。
スタートアップ界隈の人読んだほうがいいよね....

個人的に好きなのは、広告費月5000万ずつ突っ込んできたいから高バリュエーションで高額調達する所。そりゃやりたいけど、それ通しちゃう胆力凄い。

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Posted by ブクログ 2022年07月23日

1.一度もサービスを使ったことはないけれど、ビジネスモデルとして気になってたので読みました。

2.日本人の生活構造を変えたアプリのメルカリがどのように創業されたのかが述べられています。メルカリは山田進太郎、石塚亮、富島寛の3名による共同創業者によって生まれました。発端は山田氏ですが、それを取り巻く...続きを読む環境の劇的な変化がとても面白いです。メルカリは最高のスタートアップを迎えたとは言えない状況でスタートし、上場してもなお不安定な状況が続きます。そのような中、どのような葛藤があったのか、どのように変化してきたのかが俯瞰して読むことができます。

3.スピード感が求められる現代企業の象徴を伝えてくれる本でした。最近の自分もこんな感じで常にやることが舞い込んできており、悩むことがあります。本書を読んでると毎日が休みのない戦いに明け暮れている様子が鮮明にかかれているため、焦燥感が伝わってきます。
ただ、現代における仕事はこうでなくては生き残っていけないことなのだと感じました。消費者の飽きが早くなってしまったことで
企業のプロダクト寿命は短くなってしまい、より多くの価値を提供しなければならない。そこの戦いに敗れて倒産するのがいわゆる「負け」ということです。改めて、現代の変化スピードの速さを痛感させられた一冊でした。

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Posted by ブクログ 2022年04月14日

2013年のメルカリの創業からの5年間の軌跡を綴った一冊。いわゆるスタートアップ創業期の苦労話が紙面の大半を割いて語られる。今では押しも押されもせぬ地位を確立したかに見えるメルカリも、幾度もの窮地をギリギリの「賭け」で勝ち抜いてきたことがよく分かる一冊。
個人的には、後書きに「起業はひとりの天才の仕...続きを読む事ではない」ともある通り、「仲間」の大切さを強く感じた(これは起業に限らないとも思う)。いかに頼れる仲間に助けてもらえるか、それが今後の自分の人生でいかに大事かがハラに落ちた感覚。つい一人でやれることを軸に考えてしまうので、この点はこれから継続的に意識していこうと思う。

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Posted by ブクログ 2021年06月23日

本書を読んで、メルカリが成功するべくして成功したということがよく分かった
優秀なチームの大切さが身に染みる、だからこそ、こういった起業家同士のコミュニティで色んな人と関係を持っていくことの大切さがよくわかる。

世界で活躍するサービスを目指して、日本では満足せず果敢にアメリカで勝負を仕掛けるシーンは...続きを読む痺れた。こういう人たちが日本でもっと増えていったら日本の未来は明るくなるだろうな

フリマとの戦略の違いにも触れていて、かつ各シリーズ毎に何をしていったのか、事業を拡大させていくことについてイメージが全くなかった自分にとっては、イメージがつくきっかけになった、学びの多い本だった。

大きく考えることの強さがよくわかった
シリコンバレーではこの比じゃないんだろうな、スケール感の大きさに驚きを隠せない

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Posted by ブクログ 2021年06月01日

インターネットやスマートフォン、アプリの話はよくわかりませんが、メルカリとそれを取り巻く情勢は戦国時代にも似た感じで楽しく読めました。また、人材の集まり方がすごい、この世界は才能に溢れた人がいっぱいいるんだなと、起業家の人達ってほんとうにすごいなと感じました。知らないことばかりだったので勉強にもなり...続きを読むました。

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Posted by ブクログ 2023年12月26日

メルカリという会社の創業ストーリーが詳細に知れる。
個人的にはメルカリではなく、途中で出てきたフリルの創業ストーリーが面白かった。
「スタンフォードに行った時に、新学期に中古品の売買が行われていたことから着想し、日本で子ども用品の売買を託児所で行おうと思った。しかし、託児所にヒアリングに行くと掲示板...続きを読むがあるので、必要ないと言われた。そこで諦めず、若い女性がブログで中古品の売買をしていることを思い出し、そこに参入したらうまく立ち上がった。」
リアルで行われていることからの着想、ターゲットを絞ってヒアリングした時にニーズのなさを実感したが、諦めずに若い女性に絞ることでフリマアプリという大きな市場を作ることに成功した。プロダクトを作ることへの姿勢を問い直された。

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スタートアップ企業の経営者は、預金通帳の残高が減っていく恐怖との戦いを余儀なくされる。メルカリはどうにか残高がゼロになる前にサービスを始められた幸運な一社だが、初日のダウンロード数はわずか400だった。

2月に会社を登記した直後には8人のエンジニアを確保して開発をスタートすることができた。だが、問題もあった。この時点では多くのエンジニアはまだ「本業」を持っており、すぐにコウゾウにかかりきりになるわけにはいかなかった。比較的自由に動くことができるのは平日の夜間と週末となる。だが、このままでは十分な時間を確保できない。困った山田と富島は一計を案じ、?奇策?を思いついた。皆が休みの週末に働けばいい──。振り返ってみると驚くほどシンプルなアイデアだが、半年ほどの間は「土曜日稼動、月曜日休業」というのがコウゾウの公式カレンダーになった。

この時期には手痛い失敗もあった。アプリの開発言語に「HTML5」を採用したことだ。

この少し前のことだった。開発の中核を担っていたエンジニアのひとりが山田に退職したいと伝えた。

スタンフォード大学に足を運ぶと、広々としたキャンパスのあちこちで中古品を売るためのチラシが目に入った。進学や進級の時期には売買のニーズが高まるためだ。白いコピー用紙に売りたい商品の情報と連絡先のメールアドレスを記してある。「地域を限定し、そこで売り買いが発生するような仕組みがいいのではないか」。起業を検討していた堀井はこう考えた。シリコンバレーで目にしたサービスのトレンド、そしてスタンフォード大で目にしたおびただしい数のチラシが原点だった。国内でこうした特定の場所で中古品を売買するサービスが必要とされているのはどこか。米国の大学は入寮者が大半を占めるので生活用品を売買するニーズが発生しやすいが、国内は事情が異なる。堀井たちが思いついたのは託児所や児童館を拠点とした子ども用品の売買だった。だが、本当にニーズがあるという確信はない。しかもイベンタップなどこれまでつくったプロダクトはことごとく鳴かず飛ばずだったこともあり、自分たちの「選球眼」への自信が揺らいでいた。いくら考えても分からないのであれば、聞くしかない。実際に託児所などに足を運んでみると目からうろこだった。すでにスタンフォード大で見たようなチラシが掲示板に貼ってあったのだ。プロトタイプを見せたお母さんたちも「もう掲示板でやっていますよ」という反応だった。事業として成立するか自信が持てず、規模拡大となるとさらにおぼつかない。フリーマーケットを意味する英語の一部をとって「Jumble」と名付けたプロダクトを開発しかけていたが、ぎりぎりのところで踏みとどまることができた。この経験がフリルで大いに役立つことになる。地域限定にあまり意味がないことは分かったが、かといって無制限にするのも不安がある。思案するなかでふと思い出したのが堀井のECナビにおける経験だった。2007年の入社当時、社内の大半がパソコン向けのサービスに向いていた。ところが、配属先は新入りの堀井を含めてもわずか4人の携帯電話向けサービスの担当部門だった。これを振り出しにほぼ一貫して携帯電話のサービスを担当する。途中から様々な携帯電話向けのサイトに広告を売り込む仕事を担当し、この経験を通じて若い女性がブログで中古の衣料品を売買していることを知っていた。「これだ!」と思う。ただ、以前の経験を通じて慎重さも身につけていた。当時は交流サイト(SNS)のミクシィを使って服やアクセサリーを売っている若い女性が多かった。そうした人を見つけては片っ端からメッセージを送り、話を聞いて回る。メッセージの送信回数があまりにも多くスパムに認定されかける場面もあったが、大量のユーザー調査がフリルの基盤となった。開発中のアプリも想定するユーザーに見せ、実際に出品の操作を試してもらう。どこで手の動きが止まるか、どこが分かりにくいかをあぶり出し、徹底的に直していった

先行したフリルにとっては、読者モデルのブログへの書き込みといった口コミがダウンロード数を伸ばす切り札になっていたが、後発のメルカリの戦い方はまったく違うものだった。インターネット広告に多くの資金を回し、それによって赤字が膨らむことへのためらいはなかった。

黒ウィズがヒットした要因を尋ねられた馬場はテレビCMの効果について熱心に語った。まずインターネット広告を使って累計ダウンロード数を100万単位まで増やし、その段階でCMを流す。CMの最後でダウンロード数を示すとユーザーの拡大を加速できる。こんな説明だった

証券会社出身でミクシィのCFOも務めた小泉が入社したことにより、どうにか体制が整った。だが、当時はスタートアップ企業のテレビCMは珍しく、あったとしてもゲームがほぼすべてだった。フリマアプリのCMを流し、ユーザーを一気に獲得することが可能なのか。前代未聞の大勝負が始まろうとしていた

「インターネット業界には7〜8年のスパンで大きな波がやってくる。1990年代後半のヤフーや楽天、2000年代半ばのミクシィやグリー、次はメルカリやアカツキだ」

ミクシィは日本のSNSの代表格となったが、実はこの分野で先行していたのはグリーだった。後発のミクシィは追撃に向け、一足早く安定的な成長軌道に乗っていた求人サイト運営事業からの収益を、集中的に投下した。プロダクトの力はさることながら、資金力の差で勝った──。こう痛感した。

「無事に入金されていました」。2014年3月31日、小泉はメルカリの管理部門をみていた掛川から連絡を受けると、即座に博報堂の担当者に連絡を入れた。「話を進めてください」

然、CMでも目に見える違いである「オールジャンル」を訴えるのが王道だが、このときのメルカリの考え方は違っていた。「トレンドセッターの20代、30代の女性をまず動かしたい」。小泉は社内で説明した。当然、フリルの「得意客」を一気に奪いにいく思惑もあった。

映したCMには「メルカリ」という、やや高い声が特徴的な早口のサウンドロゴが複数回にわたって入っている。これは多くの候補を用意し、そのなかから選んだものだ。コンマ一秒単位で違うものをつくり、博報堂の女性社員、友人や知人のツテを使って集めた20?50代の男女に聞いてもらい、反応をみて決めた

どうしたらいいか──。関係者が頭を抱えるなか、小泉は大和証券での経験を思い出した。証券会社では企業の新規上場をサポートするにあたり、「上場審査資料」をつくって社内に回すプロセスがある。これを応用できないかと考えたのだ。小泉が急いで用意した資料にはこうした項目が並んでいた。会社概要、強み、弱点、リスクファクター……。上場審査資料の項目を踏襲したものだ。

メルカリは資金調達とテレビCMの放映を予定していたが、ひとつ欠けているピースがあった。顧客サポートだ。山田進太郎がウノウでヒットさせたソーシャルゲーム「まちつく!」にしても、小泉が5年半ほどを過ごしたミクシィにしても、ユーザーの満足度という点で大きな役割を果たすのは顧客サポートだった。

小泉も退社後に社員の離脱が相次いでいると聞き、心を痛めた。「プロダクトが強い会社はその成長が組織をけん引していく。自然と組織がまとまるので楽といえば楽だが、逆にプロダクト任せになって人や組織に向き合いきれていなかった」だからこそ、求心力を高め、維持するための支柱としてミッションとバリューをまず決めておきたかった。

ミッションとバリューの発表がこの「社員合宿」の目的だった。会議室に集合した社員にミッションとバリューを伝えるとともに、これをどう行き渡らせるかについても説明した。ミッションの浸透は経営を率いる山田が担当する。「大胆にやろう」は米国展開を担うことが決まっていた石塚、「すべては成功のために」は管理部門の担当として人事や組織づくりを担当する小泉、そして「プロフェッショナルであれ」はプロダクトをみていた富島を「担当役員」とし、常に意識して言葉や行動で示すことにする。標語を刷り込んだTシャツをつくり、しばらくしてから構えた自前のオフィスでは会議室の名前などにもやはりこうした言葉を採用した。会社で配るミネラル水にもミッションやバリューを記し、あらゆる場面で刷り込もうとしている。「迷ったときはミッションやバリューに立ち返って判断しよう」というのが経営陣の一貫したメッセージだ。そこには、メルカリというプロダクトではなく、実現すべき使命や重視する価値観を求心力としたいという考え方がある。

2016年2月、女性には産前10週と産後約6カ月間、男性には産後8週の給与を全額保障する制度を導入した[3]。実はこのころ、小泉が第一子を授かっている。この経験を通じて「育児の負担は生半可ではない。なんとかしたい」と痛感し、スタートアップ企業としては破格のサポート体制になった。ただ、この制度を導入しても「本当に公平か」という疑問が残った。さらに議論を進めるなかで浮上したのが、不妊治療への支援だった。約5カ月後に追加した制度では保険適用の不妊治療を受ける場合、本来は本人が払う治療費の3割を会社が負担することにした。保険適用外でも治療費の7割を会社が払い、本人負担は3割とする。期間は治療開始から10年間、所得制限や年齢、回数の制約を設けず、こちらも太っ腹な仕組みといえる。おおっぴらにはしていないものでは、恋愛・婚活アプリの利用補助といったものまで制度に加えている。このほかにも、子どもが病気になって臨時で保育施設やベビーシッターを利用した際の費用を補助する病児保育費の支援では、利用時間の制限を外し「使い放題」とした。出産や育児と並ぶ一大ライフイベントである介護に関しては、最大3カ月間にわたって休業中の給与を全額保障する

石塚は複雑だった。当然、自分で続けてやりたいという思いはあるものの、十分に結果を残せていないことも理解している。この場で結論は出ず、翌週の経営合宿に持ち越された。

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Posted by ブクログ 2019年10月31日

・初心忘れるべからず、創業当時のビジョンの徹底
・問題解決能力、様々な問題にスピード感もって取り組む

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Posted by ブクログ 2019年07月11日

GO BOLDに進んできたメルカリが上場までに経験した大成功と学びにつながる失敗の記録。特に、創業者が自らインターネット界の大物達を巻き込んで事業を成長させた様子が興味深かった。

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Posted by ブクログ 2019年05月18日

日本で有数のユニコーン企業であるメルカリの、上場までの5年間を書き綴った本。
フリマアプリでは後発にかかわらず、競合相手をものすごい勢いで抜き去ったスピード感と大胆な意思決定だったいうことを知ることができた。
成功の裏には、社長である山田進太郎氏による功績が非常に高い。
本書は、「メルカリみたいなス...続きを読むタートアップ企業になるにはこうしろ!」というような内容ではない。
ある意味社史といってもいいだろう。

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Posted by ブクログ 2019年04月30日

ユニコーン企業の1つと評されるメルカリ。創業者山田進太郎は、夢に向かって真っ直ぐな性格であり、それに感化された有能な人物を呼び込む才能がある。
また、彼や周りの人物が最初は失敗から始まっていた。それでも日本一の企業へ、日本そして世界を変えたいというビジョンが強かったからこそ、メルカリの急成長に繋がっ...続きを読むている。

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Posted by ブクログ 2019年03月02日

ユニコーンがいかにして生まれるのか。

大胆な戦略とそれに関わる人材の豊富さがよくわかる1冊。
技術的なことが書かれていると言うよりは、本当に社史といった感じ。

面白い。

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Posted by ブクログ 2019年01月02日

数少ないユニコーンのスタートからの経験談をここまで読めるのはとても貴重。ミッション、マーケティング、海外採用などとても参考になったがやはりスピード感や成功に必要なスターの数思ったより多かった。とても参考になった。

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Posted by ブクログ 2018年12月13日

‪メルカリの創業から上場までの5年間を追ったノンフィクション。急成長の秘密を分析しているわけではないが物語として純粋に面白かった。登場人物は全員雲の上の存在ばかりだったけどwそういう人が集まってくるというのもまた一つの力なんだろうな。ライバルであるフリル側の視点が入っているのもストーリーを立体的にさ...続きを読むせている。5年ないしは10年後に続編を読みたい。‬

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Posted by ブクログ 2018年12月09日

馴染みのある創業者の自伝とは対照的に、第三者視点でドキュメンタリー的にまとめ上げられるというのは新鮮。そしてドラマと登場人物に事欠かない歩みが5年間の凄まじさを物語っており、圧倒される。創業者の仕事の一つとして採用、キーパーソンを増やしていけるか、ともよく言われるが、その重大性がよく読み取れる内容で...続きを読むす。

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Posted by ブクログ 2018年11月27日

・山田には質問魔のようなところがある。少しでも理解できないと質問攻めにし、納得できるまで諦めない。一方山田とはバックグラウンドの異なる宮上は「なぜそんなこともわからないのか」と思う。こうした場面は一年近く永遠と展開された。だが、ある時から宮上は不思議な感覚にとらわれるようになった。「脳みそが一緒にな...続きを読むったのではないか」。山田が考えていることが手に取るようにわかったのだ。
・「しまむら理論」小さな子どもを持つ地方に住む主婦が意識せずに使える。格好良さより庶民性や親しみやすさを優先。どことなく雑然とした印象を与える。
・ライバルではなくユーザーに向き合う
・小泉が12億円の調達に強いこだわりをみせたのは、ミクシィとの関わりを通じて得た体験があったからだ。ミクシィは日本のSNSの代表格となったが、実はこの分野で先行していたのはグリーだった。後発のミクシィは追撃に向け、一足早く安定的な成長軌道に乗っていた求人サイト運営事業からの収益を、集中的に投下した。プロダクトの力はさることながら、資金力の差で勝ったー。こう痛感した。ミクシィの経験を応用すれば後発のメルカリも先頭に立つことが可能だが、ライバルに先を越されたら二度と浮上することはできなくなる。勝者総取りがインターネットの掟だ。
・ミクシィはプロダクトが強い会社で、その成長が組織をけん引していた。自然と組織がまとまるので楽と言えば楽だが、逆にプロダクト任せになって人や組織に向き合いきれていなかった。だからこそ求心力を高め、維持するための支柱としてミッションとバリューをまず決めておきたかった。
・濱田は山田の仕事ぶりを見ていて不思議に思うことがあった。とにかく細かいことを含めて様々なことに気付くのだ。「なんで色々と気づくのですか?」と尋ねると「だって僕基本的にやることないから」「濱ちゃんも早く暇になることで、色々と気づくようになるよ」。経営者が幹部に暇になれというのはおかしな話の様に聞こえるが、濱田は素直に「確かに」と思った。
・創業者が心から反省するのであれば、会社は個人を上回る存在になれるのではないか
・起業はひとりの天才ではできない

まず、読み物として面白かった。文章構成や登場人物1人ずつの大学時代までさかのぼった話など、小説を読んでいるようにも感じた。
会社を創るにあたって、一番大事なことは本当に「ヒト」だなと改めて実感。運命やめぐり合わせ、引き寄せが働いて、資金調達や顧客サポートなどそれぞれの道を究めて来た人達がジョインしていく姿は、奇跡のように感じる部分もあった。その点山田さんはヒト集めのプロとも言えそう。
経験に基づく戦略的な資金調達、アプリをどうCMと接続していくのか、競合であったフリルの創業話など、なるほど、という内容もあり。
ワクワクしながら一気に読んでしまった。

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Posted by ブクログ 2021年03月21日

メルカリのサービスは自分では使ったことがないが、フリマアプリ=メルカリという構図は自分の中でもいつの間にか浸透している。メルカリがこれまでに歩んできた道や戦略を知ることで、その理由の一部を理解することが出来た。
自分とは全然違う仕事をなされているので、初めて知ることばかり(単語の段階から分からず調べ...続きを読むながら)で刺激的な読書体験をさせてもらえた。
読み終わり、経営者陣の仕事に対する価値観や思いの部分をもっと知りたいと思いました。

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Posted by ブクログ 2021年01月02日

取材による第三者の目から見たメルカリの創業期。それ以上でもそれ以下でもない。
日本初といってもよい、ユニコーン企業のメルカリのスピード感がよくわかり、創業者列伝といった英雄視「しない」記載の仕方に好感です。
仕事は一人ではできず、協力者あってのことですが、やはり運も大事。
大企業で同じことはできない...続きを読むが、スタートアップを活用・協業するいった大企業ならではの道はあるなと思いながら読みました。

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Posted by ブクログ 2020年08月16日

・失敗を恐れて行動に移さなかったら、成功することはありえない。多少無理をしてでも自分でしっかり考えて自分の意見を貫き大胆に行動することもときには必要になる。
・会社を経営する上で資金調達はとても重要なことだと思う。いくら調達して、その資金をどのように使えば1番利益がでるか。規模が大きければ大きいほど...続きを読む、大きなプロジェクトになり共にプロジェクトを進める仲間も成功するために大きな要因になると思った。
・何事も考えが思いついたら即急に行動に移すことが必要。目の前の課題を1つ1つ解決していくのもすごく重要だが、今1番なにをしないといけないか、どーすれば状況が変わるか、などを考え素早く行動するべき。
・うまくいかない時なんてないわけがない。そのときに自分の考えや思いを見つめ直すために世界のいろいろなところに旅に出てみるのもいいことだと思う。世界に視野を広げることによって今後国内での需要が高まりそうな事業のような様々な新たな発見が見つかるかもしれない。
・若いうちの経験がいざと言う時に役に立つことが多い。この状況に陥った時にどのように対処すれば切り抜けられるか、どうすればいい兆しが見えそうか、インターンなどで学んだことが必ず役に立つときが来る。
・自分が会社を経営する立場になった時に、社員と考えを統一し一つの方向に突き進むべきだと思う。多少の意見の対立はあるかもしれないが、成功するためにはやはり会社で同じ方針にするべきだ思う。時には自分の意見よりも部下の意見の方が良いときがある。その時は自分1人の意見に凝り固まることなく柔軟に部下の意見も取り入れることが必要だと思う。
・大胆に行動することが必要だと思う。目先の利益だけを考えるのではなく、先のことを見越してどのようにすれば1番利益がでるか、どのようにすれば顧客や信頼が上がるか、そのようなことを常に考え、慎重になりすぎるのもいいが時には大胆に踏み出せばいい時もある。万が一、うまく行かなくてもその失敗をこれからのマネジメントに活かせばいいと思う。
・悩んだり、決めきれないときにはその道をよく知っている人を見つけてとことん話すのがいいと思う。他の人の視点や考え方がわかり、決断の際に少なからずいい影響を及ぼしてくれるとおもうし自分の視野も広がるから分かり合えるまでとことん喋るべきだと思う。
・プロジェクトに不備がでたら即急に改善策を検討しなけばいけないと思う。もしすこしでも改善が遅れれば甚大な損害を被ることになると思うし、できるだけ損失は最小限で抑えなければいけない。そのためにも緊急の対応は迅速に対応するできだと思う。
・マーケティングにおいて成長の見込めない製品やサービスをだらだら延長し、経営資源の有効活用などの観点において避けるべきだと思う。成功を信じるのもいいが信じすぎるとアリ地獄にハマってしまうと思う。
・どんなにすごい会社でも、1人の天才によって起業されているわけではない。必ず、いろんな人の協力を経て大企業が始まるということを忘れてはいけない。自分1人でなんとかしようと考えるより、誰かと協力して、の方が良い。
・会社を経営し、成功を収めるために重要なのはタイミング。いつ時期が来てもいいように準備をしっかりしておくことが大事。それでも最後は運任せになってしまうこともある。

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Posted by ブクログ 2019年05月10日

フリマアプリのメルカリの創業までの経緯と上場までの紆余曲折を関係者などの取材などをもとに書かれた一冊。

フリマアプリでは業界でトップクラスの実績をもつメルカリの創業者の山田氏の苦悩やフリルとの創業当初のシェア獲得の模様などフリマアプリが私たちの生活において存在感を増す活況の舞台裏を本書で知ることが...続きを読むできました。
ロゴのデザインや名前などの誕生の経緯も書かれていて同社のことを深く知ることができました。
また、問題となった現金出品の問題についても当時者への取材をもとに書かれていて報道ではわからないことを知ることもできました。

そんな本書の中でも社員が一丸となるためにミッションの制定や制度の整備を行なっていったことは印象に残りました。

スタートアップとして始まったメルカリが日本初のユニコーンとして成長していく姿を本書で知るとともに多くの人力があって現在の地位までに来たことを感じました。
スタートアップとして日本では知名度を上げることができた同社が今後世界に向けてどのように展開していくのか、またフリマアプリの次の一手として何を出してくるのか今後がますます楽しみになる一冊でした。

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Posted by ブクログ 2019年04月28日

メルカリの立ち上げから現在に至るまでの大まかな経緯はわかった。ただ、自分してはメルカリがここまで大きくなった戦略や秘訣みたいなのを期待していたので少々きたいはずれだった。なるほどと思ったのは、最初はインターネットで広告してダウンロード数がミリオンを超えた後に大々的にテレビCMを流したという点(国内ダ...続きを読むウンロード数No.1などのインパクトのある数字をテレビでだせば、視聴者の印象に残りやすい)

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Posted by ブクログ 2019年04月17日

ドキュメンタリータッチな文章で書かれているのだが、時間軸が飛ぶのでストーリー的な繋がりがつかみにくくなっているのが残念
メルカリという会社のサクセスストーリーだけではなく苦労話もそれなりに入っているのだが、元大手企業でこんな事したあの人が入社したとか社長の山田氏に誘われたという話が多すぎてどうも感情...続きを読む移入しにくく読みにくくなってしまっている
端的に言ってしまうと、初期数名で始めたベンチャー企業がユニコーン企業になるまでのサクセスストーリーではあるのだが、どうも煩雑な印象が否めない一冊でした

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Posted by ブクログ 2019年02月23日

メルカリの来歴概要を知ることはできるけれど、その魅力や信念はわからないようなやつ。

ただ、量の力を痛感したのは面白かった。

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