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Posted by ブクログ
この書の主なテーマである魂の不滅についての証明は、少々ややこしかった。
それよりは、(プラトンの書く)ソクラテスが死に対してどのような態度で望むか、哲学者として生きるということはどういうことかを述べているところが面白い。
「(哲学者とは)純粋な思惟それ自体のみを用いて、存在するもののそれぞれについて純粋なそのもの自体のみを追求しようと努力する人である。その人は、できるだけ目や耳やいわば全肉体から解放されている人である。なぜなら、肉体は魂を惑わし、魂が肉体と交われば、肉体は魂が真理と知恵を獲得することを許さない、と考えるからである。」
いわば哲学とは死の練習をすることで、それでいてこそ、死んだ時に魂は肉体から離れて、自分自身になることができる。神の国に入ることができる。