あらすじ
3年を経て福島のコメからは、国基準以上のセシウムは検出されなくなった。普通の除染のように土を取り除くと、田んぼから栄養も奪われる。だから、セシウムの多い表土を掘り起こし、稲が吸い込まない下の方に埋め返す、そんな地道な作業のくり返しだ。福島の農民の努力と厳格な検査の結果、コメの安全性に三浦は自信がある。しかし、「食べてほしい」とは言わない。ただただ安全なコメをつくり、測り続ける。売れないのは国と東電の責任だから、「食べる」「食べない」で国民が分裂してはダメ。売れないことの賠償は国・東電に求める。
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Posted by ブクログ
大地震、津波、そして原発事故被害と闘い続けている農民連の三浦さん、でもこの人の不屈の闘志、柔軟な発想と行動力、明るさにはいつも、こちらが励まされます。原発をなくし福島の再生、未来のために応援し続けます。
Posted by ブクログ
2016年に読んだ1冊目はこちら。取材相手である、南相馬市に住んでいた農家、三浦さんのことを書いた本。作った農作物の放射線量を測って、安全かどうかを伝えることはできるけど、それを安心と考えるかどうか、というのは、人それぞれ。長くかかるであろう問題を、本当に言い得ている気がした。そして、やっぱり農業ってすごく長期的な目を持って取り組む、大変な仕事なんだ、と感じた。
Posted by ブクログ
食べなくてもいですよ!福島の米を!
そんなスタンスで伝える福島の農家・三浦さんの活動を取り上げながら、現実に起きている問題・課題が伝わります。東電本社と政府に対して、対峙する姿勢を崩さないながらも、短期的な話ではなく、中長期的な視点で考えて行動・交渉を続ける姿に、未来を感じたくなりました。