あらすじ
パーソナリティ障害は、人としての性格・特徴(パーソナリティ)の偏りが極端になってしまって、さまざまな問題が生じるようになるという精神疾患です。独特の思考や、それに基づいた行動のために周囲の人とトラブルを起こしたり、本人も困っていることがあります。
パーソナリティ障害は、タイプも原因もさまざまです。本書はこのパーソナリティ障害の正しい知識と10のタイプそれぞれの説明、対処法を豊富なカラー図解とともにわかりやすく解説します。
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Posted by ブクログ
友人からひどく見下されたり、尊厳を傷つけられるようなことを言われたりして悩んでいたところ、自己愛性パーソナリティ障害(PD)について知る。
以下、友人について思い当たる部分を中心にメモ。
<パーソナリティ障害一般>
・自分がいいと思っていることは他者もいいと思っていると思い込んでしまう。自分の振る舞いが、他者がどう思うかに意識を向けられない。
・理想のパートナーを求めるあまり、かえって関係を壊したり、相手に失望したりを繰り返す。
・高すぎるプライドによって、自分自身のイメージを「理想化」。万能であるかのように思い込む。
・一方で、理想の自己像と現実の自己像のギャップを感じるため、周囲の評価や意見を過剰に意識し、強いストレスを感じる。
<自己愛性PD>
・尊大・傲慢な態度。他の人への思いやり、共感の欠如
・自分が稀有な存在で、他者は劣った存在と認識
・常に賞賛と高い評価を得ることを期待する
・逆に見かけは非常に謙虚で消極的な人も。
・あるべき自己像とのギャップから生まれる。改善には根底にあるコンプレックスの解きほぐしが要る。
・自分自身に自信を持つからこそ困難への対処や、他者への尊重が可能となる。
・親しい人に激しい感情を抱く。
・周囲は共感の態度を持って見守る。
・一定の距離を保ち、冷静に対応することが重要。
<対処>
⚪︎本人
・衝動から行動までの間にひと呼吸おく。その間に自分が何を感じ、何を考えているのかを確認すること。
・自信をコントロールする基盤は、「規則正しい生活」。一人ですること、みんなとすること、体を動かすこと、脳を動かすことなど要素分けをして、バランスよく組み合わせる。
・自分の行動パターンの見直し。
・他者との距離感を適切に掴む。PD患者は極端に依存OR憎悪しやすい。
・他者に強い感情を持った時に、「他の体験から起因する古い感情」や「自分の幻想」が重なっていないか考えよ。
・全てを晒して受け入れる関係を求めがち。その逆のことも。距離を置く(置かれる)ことは、他者(自分)への否定ではない。
⚪︎周囲
・理解し難い行動はPDによるものと理解する。
・非難や距離を置くとストレスとなり症状を悪化させることも
・安定した態度で接することが重要。
【その他教訓】
・障害を生み出す背景は色々。本人の問題を養育環境と結びつけない
・生育時の両親から得る「安心感」と「信頼感」は重要。ただし理想の父母はいない。目指すは程よい養育。
【感想】
この友人だけでなく、交際相手やこれまで親しくなり、そして傷つけられた人の中には、PDっぽい人が多い。PDっぽい人と仲良くなりがちで、そして振り回されることが多いことに気づいた。
また、彼らと同じくらい、自分にも同じような部分もあると思う。月並みな言葉だが、「人のふり見て我がふり直す」が必要。
友人との関係は、今は、自分が傷つかないよう距離を置きたいと思う。そして、自分が元気になれば、適切な距離で、理解者となりたい。多分なれないけど。