あらすじ
半世紀以上にわたって読み継がれてきたバージニア・リー・バートンの名作絵本『せいめいのれきし』。改訂版を監修した恐竜博士が、地球が生まれてから今この瞬間まで続く、長い長い命のリレーのお芝居の見どころを解説します。隅ずみにまで描き込まれたしかけなど、人に話したくなる、より深く楽しめる情報がいっぱいです。[カラー版]
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Posted by ブクログ
「絵本 せいめいのれきし」の解説本。
歴史……そう。歴史は新しい情報が出てくることで変わる。本が出版された当時の情報と今は変わってしまってる部分は『改訂版』として新しい絵本を出している。という話から始まり、絵本の中には収まり切らなかった情報をこれでもかと事細かに説明している。
しっかり、『絵』の引用をして、ここに書いてあるこの生物は~~という説明になってる。
絵本を読むときは文章を中心に見てたので、『絵』で解説あるのがいい。こんな動物いた?? え?これって、馬? ん?サル??と新たに発見しながら、絵本と見比べて解説本を読んだ。
面白い。絵本への愛があふれすぎていて、細かい。
もちろん、新しく見つかった化石や、図解なども載っていて絵本に出てきた生物の事がより分かるようになっている。
一番面白いと思ったのは
「チキンを食べながら学ぶ鳥類進化」44p
小タイトルからして、ナニコレ?だけど、読むと骨の説明をしつつ、『今度食べたときには気にかけてみてね』という話だった。雑食な人間が一番怖い。
女性の古生物学者になったかもしれないメアリー・アニングの話も興味深かった。
彼女の家は恐竜の化石を発見して家計を立てていて、彼女も多数の化石を見つけたという話。当時、女性差別が激しくなければ、彼女は発見だけではなくて研究もしていたのではないかとなっていた。そういう女性がいたことが素敵だなと思う。
解説本も素敵で読んでいてワクワクした。
ごちそうさまでした。
Posted by ブクログ
絵本「せいめいのれきし」が半世紀以上前に書かれたとは知らなかった。その後に得られた科学的知見を踏まえて改定されたとのこと。さっそく改定前と比較しようと、改訂版を購入した。
本書は図を多用しながら(当たり前か)平易な言葉で書かれているので、中学生くらいから読める。古生物を学びたい人にも格好の入門書だ。
Posted by ブクログ
絵本『せいめいのれきし』について、各ページを紹介しながら、その後の研究ではどのように知見がかわったのかがあわせて解説されている本でした。こんな風に過去の作品を紹介しつつ現在の知見と比較して解説を出すのは、新たな本を出すよりずっと手間のかかることだけど、こういうものが出されたら、絵本もずっと楽しむことができる。この本によると、絵本『せいめいのれきし』を読んで興味をひかれて研究者になった方も複数いらっしゃるらしい。もともと知識のない私でも楽しく読むことができた。