【感想・ネタバレ】激しき雪 最後の国士・野村秋介のレビュー

あらすじ

平成5(1993)年10月20日、朝日新聞社役員応接室で野村秋介は2丁拳銃の銃弾3発で心臓を貫き自決した。何故か? 人生を決定した特攻隊員との8歳の出会いから、偉大な父の影響、青春時代、幅広い交遊、口先でなく肉体で行動する思想、河野一郎大臣邸焼き打ちほか数々の事件の真相まで、最も近しい作家が書き尽くした民族派巨星の劇的人生!

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Posted by ブクログ

あらゆるジャンル、営利非営利問わず、組織を立ち上げ、成長させようとしている人、あるいは無理は承知で何か物事を成し遂げようとしている人にオススメの一冊。

野村秋介や新右翼についての予備知識はなかったが、その一人の人物の死に様と彼を取り巻く人間模様から得られる示唆はとても豊富だ。
前半にクライマックスと言える死に様を生々しく描き、その後、死に様に至るまでの生き様やドラマチックなエピソードを簡潔に紹介している。
野村氏の政治的思想についての解説は限定的だが、その目指す日本のあり方や活動の全容は読んでいくうちに自然に理解が進んでいく。
また思想的な共感は抜きにしても、命や体をかけた活動の中で、野村氏がなぜ人望が厚く、個人の協力や組織の統率ができたのか、野村を慕った関係者視点に立ってそれぞれの感情や思考を書くことで解説できている。学術的な組織論やリーダーシップ論とは異なり、実物のエピソードとして、また脚光を浴びにくいややアウトローな世界だからこそ、読者には新鮮な刺激を与えられている。

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2022年08月28日

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