あらすじ
森の中に建つ人気のオーベルジュ(=泊まって食事を楽しむレストラン)、ル・ミステール。そこには、泊まった人にしかわからない「謎」があるらしい。ちょっと変わった名前のシェフが、四季の美味しい料理で出迎えてくれるというけれど……? 中身は心優しい中年男性、外見はぶたのぬいぐるみ。山崎ぶたぶたが大活躍。読めば元気になれる、大ヒット・ファンタジー!
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Posted by ブクログ
目次
・春の女子会〈春〉
・サプライズの森〈夏〉
・二人でディナーを〈秋〉
・ヒッチハイクの夜〈冬〉
・野菜嫌いのためのサラダ〈春〉
『二人でディナーを』に少しやばい人が出て来たくらいで、他は大人女子の友情や夫婦のありかた、好き嫌いの克服と、比較的地味だけど良い話が多かった。
特に『春の女子会』は、学生時代の友だち4人が、家族に子どもを預けて、一泊二日のお泊り会。
学生時代と違うのは、ちょっとおしゃれしていつもよりワンランク上の食事を楽しむ、オーベルジュに泊まるというところ。
だけど、みんなで相談してそれぞれ違う物を頼み、みんなで少しずつシェアして食べるって、あるあるだよね。
お酒も進めば学生時代にすぐに戻っていける。
でも、一晩寝て起きれば、またいつもどおりの顔をして家族のところに帰っていくのだ。
わかるわ~。
『ヒッチハイクの夜』は、奥さんが「あなたはなにもわかっていない」と言いおいて出て行ってしまったのを、人気オーベルジュで仲直りしようと画策する夫の話。
結局妻はオーベルジュに来ることはなかったが、ヒッチハイクで拾ったフランス人とオーベルジュに泊まることにし、そこでぶたぶたさんに夫婦円満の秘訣を聞く。
「あ、大したことはないのです。夫婦に限らずですけれど、『相手と自分はまったく違う人間なんだ』といつも意識しているって申し上げました」
これ、本当に大事だよなあ。
自分の常識が相手にどう受け取られているか、相手の大切な事柄をとるに足りないことと切り捨ててはいないか。
悪気なく相手を踏みつけている可能性があることを、もっと意識しなくては、と思う。
『野菜嫌いのためのサラダ』は、あまり深刻にならなくていいと思うのね。
子どもの頃の好き嫌いは、大人になると直っていることがある。
それは、大人になるにつれて感覚が鈍くなるからなんだって。
だからクセの強い野菜も、いつの間にか平気になる。
まあ、光輝は野菜農家の息子で、家族の中で自分だけが野菜嫌いなのが辛いのだろうけど。
「絶対食べられない!無理!」というわけではないのだから、そのうち食べられるようになると思って、少しずつ食べられる野菜を増やしていけばいいんだと思う。
そういった意味で、ぶたぶたさんのやり方は正しい。
ひよこ豆から始めて、範囲を広げていけばいいんじゃないかな。
Posted by ブクログ
この本を読み終わって、早速オーベルジュについて調べてしまいました!
いつか行ってみたいなぁ⸜( ´ ꒳ ` )⸝♡︎
夫婦円満の秘訣のぶたぶたさんの言葉がとても参考になりました!
ぶたぶたさんシリーズは結構読んでいますが、今回は特に食べ物の描写が具体的で美味しそうでした!!
Posted by ブクログ
久しぶりのぶたぶたさん。食べ物が絡むと絶対ハズさないんだけど、ちょっとお料理の説明が多すぎてくどく感じる所も。理解不能な人も出てくるので、全編にわたって癒されることはなかったけれど、美味しいものとぶたぶたさんは良く似合います。みんな、ぶたぶたさんに甘えすぎ。ぬいぐるみだから、ちょっと油断しちゃうんだろうけれど、これ、相手が声と同じ中年の男性ならそうはならないんじゃないか、って思う。だからこそぶたぶたさんの存在に癒しの効果があるのだろうけれど。後書きのシェフ繋がりの「ぶたぶた」は思い出せなかった・・・。