【感想・ネタバレ】仕事にしばられない生き方(小学館新書)のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

「自分の価値観がすべて」では自滅する
自分が生きてきた世界でしか通用しない価値観を、振り回し、押し付け、それで他人を不用意に傷つけていることさえ気づけずにいるとしたら、せっかくこの世に生まれてきたのに、卵の中でふんぞり返っているようなもの

0
2021年08月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

マリさんはすごいお母さんに育てられたんだな、と思った。お嬢様育ちだったが、何よりも大切と思える音楽と出会い、勘当同然でヴィオラ奏者になった、たくましいシングルマザー。
何よりも好きと思えることに出会えて、そのために強くなれるっていいなぁ。本当に羨ましい!

イタリアでマリさんが体験して考えたこと。「アリとキリギリス」、本当は「アリとセミ」のお話。芸術が生き方、人生、働くこと、つまり生活ととても近いところにある感じがした。好きなことをやり尽くすことの幸せってあると思う。

軽快な語り口だけど、ドン底を知ってる筆者の考え方は経験から来てるからとても素直に入ってくる。
やれることをやる。どうせやるならやりたいようにやる。やるだけやってダメなら場所をかえる。自分に限界を付けず、柔軟にやれることを、たくさんの仕事をやってたから、回り道に思えていても切り札に変わるときがくるんだな。

「当たり前だと思ってた価値観の外に出ること」
ただ漫然と生きてるだけだと気付かないもの。旅をしてカルチャーショックをうける。転職、病気、環境が変わること、不測の事態に見舞われた時でさえも、知らず知らず縛られてきたことから自分をとか放って見つめ直すチャンスをつかむことがある。

長いものに巻かれない。ジョブズの話。はみ出したからこそ見えてくるものがある。ヘンテコでも構わないから自分なりのやり方で歩くと自分にしか見えないおもしろい景色が見えてくる。
実際はなかなか出来ないことかなと思った。まあまあ恵まれてて、ぬるま湯的な生き方してきたから。
道を切り開きたいわけじゃないけど、自分も何かコレと言えるものを得たい欲求はあるんだろうな。
「与えられなかったことを嘆くだけなら、そこで終わりだけれど、それをじゃで面白がることごできたら、また、その先に道は続いていく」
笑い飛ばすっていう気持ちになれたらいいのかな。

「テルマエロマエ」のヒットとその裏にあった家族の危機的な話。
忙しすぎて病気になるのは1番いけない。お金だけの問題でもないとは思うけど。
縛られてはいけないねとは思う。
でも、もし無理がきく年ごろで、自由がきく身であったら、一時そういうのもありかなと思う。
その経験をしたことで、「お金ではえられないものがある」と気付くのかもしれないし。
お金というハリガネムシに侵略されない生き方をしたいと思うようになるかもしれないし。

お金をウイルスと例えるところがあるけど、新型コロナウイルスが蔓延している現在、とても実感をもって納得した。ここまで蔓延してしまった以上、人類全体がうまくつきあっていくしかないのかもしれませんと。とはいえ、思いがない特効薬で治ることもある。そうなったらまた次の価値観に行くことになるでしょうと。


最終章の言葉、覚えておきたいからメモ。
「この際だから、私達は何と何を置き換えて、等価交換しようとしているのか。あらためて見つめ直してみたらいいんじゃないでしょうか。間違っても、仕事と引き換えに、命を差し出すなんてことにならないように。物の値段が不当に下がり続ける時、あるいは、働き手の賃金が低いまま押さえつけられている時に、買い叩かれているのは、なんなのか、見つめ直すべきなのです。」
「大きなものに飲み込まれてしまいそうな時は、あらゆる電源をいったんオフにすることをお勧めします。、携帯を置いて、SNSを忘れて、パソコンからも離れましょう。仕事や人間関係からも一切離れて、自分を見つめ直す時間を取り戻すこと。時間に追われていると、人は短絡的な思考から離れることができません。物事を大きく俯瞰して見つめ直すためには、周りに左右されず、自分でプロデュースできる時間が必要なのだと思います。その時間があれば、仕事やお金とのつきあい方もきっと変わってくるはずです。」
「人間の孤独に、つけ込んでくるものの正体って、なんなのでしょうか。自己責任という言葉みたいに、私達を、もっともらしい言い分で孤立させ、切り離そうとするものがある。アメリカだ、中東だ、右だ、左だって言い争っているけれど、本当は、そんなことは関係なくて、人間が、人間であることをやめないために、総力戦で立ち向かわなければいけないことがあるんじゃないか。」
歴史をひもとけば、欲望や、孤独があれくるい、暴走の果てに、戦争に行き着く。
繰り返す歴史から、人類が困難な時代を何度も生き延びてきたことから教えてもらう。
最後は古代ローマ人から教えてもらった大切なこと。こんな時だからこそ私たちには風呂がある。ゆっくり休んで、またそれぞれの持ち場で頑張りましょう。

0
2021年08月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 お金という価値観をどう持つか、非常に考えさせられた。
 この本読んだあとに、インド映画(パッドマン)を見たら似たようなことを考えさせられた。
 これは今自分に与えられていることだ(お金という価値にとらわれるな)というメッセージなのかもしれない。啓示か?

 作者の強さに励まされた。すごいですよ、この方。自分の経験を確実に糧にしていっている。ただじゃ転ばないとはこのこと。読んでてもとても好感が持てた。ここまではっきりとした価値観を持つには、まだ自分は経験不足だな...。

 お金は生きていく上で大事だけど、一部分でしかない。そのバランスってのが難しいのよね。
 またしばらく経ったら読み返してみたい。
 

0
2021年07月30日

「ビジネス・経済」ランキング