あらすじ
初期の作品から本書のための書き下ろしまで、60年を越える詩業から選び抜かれた46の詩と文章が、言い交す声に、川の瀬音に、弦の調べに、静けさに耳をすますことを勧め、時には自分の耳を信じるなと警告する。その世界は多彩にして豊穣である。本詩集はまた、作者がこよなく愛するクラシック音楽へのオマージュでもある。
創元社からの刊行は、デビュー作『二十億光年の孤独』、翌年の『62のソネット』以来、65年ぶり。
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Posted by ブクログ
2018年刊。
谷川さんの最も最近でた詩集のひとつです。
中身は1950年から2017年までにかかれた作品の中から、音楽や音、聞こえるもの、うた、などに関係のある詩を集めたものです。
あとがきに、谷川さんは「若いころから私は詩と音楽を切り離して考えたことはありませんでした。詩も音楽も沈黙・静けさを古里として生まれてくる姉妹なのです」と記されています。
私は高校3年までピアノを習っていたので、
「ピアノを開く時」
という詩に最も共感を覚えました。
あとは
「26」
「三月のうた」
も好きな詩でした。
「あのひとが来て」
はいわずと知れた名詩ですね。