あらすじ
ネイルサロンで、暑い夏の坂の途中で、深夜の電話口から、人々は不意に怪異を語りだす。奇譚に埋め込まれ、漂っている記憶とは。“時間”・“場所”・“ひと”を重ね合わせる「透視図法」により、そこに眠る深層/心象/真相を掘り起こす。女流作家が綴る、異色のオカルト・ルポ。
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Posted by ブクログ
およそ10年前の話だが、たまたまBOOKOFFで、川奈まり子さんを発見して読んでみた。
私にとっては貴重な体験を聞かせていただいたようで、結構な付箋を貼りながら読み進めた。
最初は川奈さんが中学2年生の夏休みの父との3泊4日の旅から始まった。
父は古代中国の民間信仰や説話を研修しており、この旅も遠野で現地調査するのに娘を助手として同行させた。
花巻では宮沢賢治にまつわるところを巡り、2日目は柳田國男の遠野物語の世界へ。河童の話やイタコの語るオシラサマの話。
翌日は座敷童がいる宿の評判の部屋に泊まったりと読んでいても楽しい。
AV女優をしていた頃の撮影場所が廃墟で、そんな萎えてしまいそうなところでの撮影とか。。。
怪談らしいと言えば、トンネルの話、市松人形、鍵付きの時代箪笥。
末巻の「鬼婆の子守唄−寿産院事件」
この惨劇は衝撃だった。
石川ミユキは戦時中に産院を建てておいて、ミルクなどの支給があったにもかかわらず、乳児を100人余りも餓死、凍死させて実刑が8年、控訴では懲役4年に減刑!
戦中戦後という背景があったにしてもありえない!
かなり腹立たしい終わり方で悔しかったが、読み応えはあった。㋱