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Posted by ブクログ
テレビでは、茶の間を楽しませてくれる芸人なだぎ。
でも、ホントに凄惨ないじめを体験したなだぎ。
その自伝小説。
いじめのきっかけはデブだった。
それだけ。なんとなくなんだろう。
ただ、教師も一緒になって替え歌を作ってしまい、さらにエスカレート。
負けじと学校には通う。
「あれ、どうやって人と喋ってたかな?」
この言葉は重い。
そして中学卒業後に働く。
なんだか、意味もなく毎日が悔しかった。
そんなツラい学生時代からお笑いを始めるまでが、前半に書かれている。
内容はたしかに重たい。
でも、なだぎのユーモアな表現で読みやすくはなっている。
だからこそ、余計に考えさせられるような気がする。
この間で、ででてくる触れ合う人々には心が熱くなる。
そこからなだぎに変化をもたらす。
とくに相方だった松村。
「ジャッキー・チェン、渋いやろ」そんな理由で
中学の休み時間に、休み時間をつかって、砂場でバク転の練習。
なだぎは自分の内気な性格に、松村から背中を押してもらっていることが多い。
いじめにあって一人で帰っていると、自転車でふっと現れ、
何をいうでもなく心地よい居場所をくれたH君。
あの少年なだぎを笑顔にしてくれた。
相手に意識させずにフワッと入ってきては、気持ちを軽くする。
家出のような旅行先で出会った女将さん。
彼女に出会わなかったら、なだぎに大きな変革はなかったはず。
後半はお笑いに進んだ話。
同期の“千原兄弟”“バッファロー五郎”“FUJIWARA”がでてきた時は
面白いよりも、何かほっとした。
なだぎも仲間と呼べる友達が出来たことが、嬉しかった。と言っている。
その後R-1グランプリに2度優勝する。
辛く悩んだ“今”が“未来”へ繋がった瞬間
なだぎが悩んで突き進んだお笑いの道は、
彼に輝きを与えてくれただけでなく、
私に大笑いと感動の涙を与えてくれました。