【感想・ネタバレ】旅のラゴス(新潮文庫)のレビュー

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ネタバレ

人との出会いの大切さを知った。人と出会い、学び、成長すこと。

途中おもしろい人が出てきた。壁に埋まっちゃう人、おもしろかった。

最後、死を恐れなかったラゴスを尊敬する。

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2024年05月11日

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ネタバレ

ファンタジーの中にあるリアルさがすごく良かったです。
人との別れは悲しいものだし、逆に出会いはかけがえのないもの。 旅の醍醐味がよく描かれていて面白かったです。
また、ラゴスは途中で前時代の人間の文明を本によって知ることになり、それを現在の文明の遅れた世界にもたらそうと考えますが、新しい情報を出すことは必ずしも良いことだけではない。こともリアルでした。
また、ラゴスは物語序盤で恋した少女に再会するため、前人未到の地に向かって旅立つ終わりもロマンチックで良きでした。
旅のワクワク感が最高でした。

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2023年11月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ラゴスという男の旅の物語。

1980年代に連載された作品にも関わらず、とても読みやすく唯一無二の世界観。

読む手が止まらなかった。

登場キャラクターの特別な能力も物語にごく自然に取り入れられていてすっと読み込める。

筒井康隆さんは『残像に口紅を』の作者でもあると知り、今作を含め好きな作家上位になった。

大きな繋がりがあるわけではないが最後のラゴスとドネルとのやり取りに無性に感動した。

デーデには幸せでいて欲しい。


登場人物メモ
・ラゴス
主人公。



・ムルダム一族
シュミロッカ平原の近くの村に住み、家畜を売るために放浪する牧畜民族。

・デーデ
同化の力が強い少女。
ヨーマの妻となる。

・ヤシ
子供たちとラゴスにけものたちとの同化を教える若い娘。

・コルドン
ヤシの弟。
族長となる。

・ポルテツ
一族のリーダーで体格のいい中年男。
ヤシと結婚する。

・ヨーマ
一族の暴れもの。

・ゾム
ポルテツの部下。
蝶で命を落としかけたラゴスを救う。

・マグウ
石工。



・ザムラ
似顔絵描き。ズダロフに殺される。

・マル
宿屋の主人。

・ズダロフ
元は金持ちの息子。今は乞食に落ちぶれる。



・ウンバロ
壁を抜けることのできる。ジョウンを襲おうとして壁に埋まる。

・ドリド
オレンジの市の元市長。現在は宿屋の主人。

・ジョウン
ドリドの娘。



・タリア
石造りの町でラゴスを泊める。息子は盗賊団の首領。




・シャクロ
バドスの町の宿屋の主人。精神を病み始末される。

・ラウラ
反物屋をやっている未亡人。予知夢を見ることができる。

・ジグ
バドスの町一番のお金持ち。皆から憎まれバールレに殴られた後死亡。

・チスとトリス
バドスの町の若い警備隊員。最初の落盤事故でチス死亡。3度目の落盤事故で死亡。

・バールレ
肥満の傭兵隊長。2度目の落盤事故で死亡。

・モニク
警備隊長。腕の傷が悪化し、左腕を切断する。2度目の落盤事故で死亡。

・バールレ
傭兵隊長。

・ダロ
頭目の息子。奴隷狩りに失敗し片足を失う。

・ポルド
奴隷生活10年以上。新入り奴隷の監督。3度目の落盤事故で死亡。



・サルコ
ラゴスの乗った船に同乗する愛想のよい男。

・ボニータ
5歳になる息子タッシオがいる。色の浅黒い丈夫そうな女。のちにサルコと結婚する。

・ゴゴロ
宇宙船の案内役。

・ヌー教授
北方の都市からキチまで行った学者。

・タッシオ
ボニータの息子。何も話せないのかと思いきや記録者だった。



・カカラニ
森番の娘。12歳。空を飛ぶように浮かんで移動できる。軍隊を作る。ラゴスと結婚し、ニキタと同様男の子を産む。

・村長
商人風のおどけた男。王国にした際、宰相となる。

・ニキタ
12歳。色の白いおっとりした娘。心が読めるのではなく他の人よりも同化の能力がある。
ニキタが17歳の時、ラゴスは37歳。ラゴスと結婚し、男の子を産む。その後女の子も産む。

・ケイロワ
カカラニの父親。森番。



・チタン
織物の行商人。盗賊団に襲われ殺される。



・ムト
ラゴスを襲撃した中年の男。オノロに到着後絞首刑になる。

・ウラムジ
ラゴスを襲撃した若い男。ラゴスの羊皮紙を捨ててしまう。オノロに到着後絞首刑になる。



・モス
ラゴスの父の兄、伯父。市長を務めていた。

・デノモス
現在の市長。ラゴスの4つ年上の従兄。

・リベストモス
ラゴスの従弟。

・セシラ
ラゴスの従妹。

・モニク
デノモスの息子。

・ゴルノス
ラゴスの兄。

・ゼーラ
ゴルノスの妻。ラゴスの幼馴染。

・フリザ
女中。

・ドネル
北の森に住む森番。

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2023年11月14日

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ネタバレ

色々目的を言っていたりもするけれども、旅をする事それこそがラゴスの目的だったんだろぅなぁ。

一所に長逗留することもあるけれどもすぐに旅に出たくなるのは性分なのだろう。

自分なら恐らく王国に留まって悠々自適に余生を過ごすかなぁ。

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2024年01月26日

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ネタバレ

非常に面白かった。
非常に馬鹿馬鹿しく笑える、「壁抜け芸人」
描写が美しい「集団転移」、「顎」
構成がエンターテインメントとして面白い「王国への道」
そして何よりも最後の「氷の女王」は様々な角度の面白さを感じれた。

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2024年01月21日

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ネタバレ

不思議な世界を旅するラゴスの話。
最初、この本に興味を持ったのは題名について。なんでラゴスの旅ではなく、旅のラゴスなんだろう?と。物語を読んでいくうちに、ますますラゴスの旅の物語だよねと。
それが、読んでいくうちに「旅」という壮大なテーマの一部としてラゴスが記録されているだけだなのかもしれないと思えてきた。数多ある旅行記の中の一部の記録として残っているものだとしたら、こういう生き方もありなんだなあと思える。
最後、氷の女王はデーデかもしれないし、そうでないかもしれない。描いた画家の空想かもしれない。想像を掻き立てられる終わり方も好きだった。

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2023年11月04日

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ネタバレ

テンポよくスラスラと読める。

書くことは書き、表現すべきことは表現し、
しかし冗長になりうる要素はことごとく省かれている。

この手の題材なら本来、
作家によってはうんと比喩やら情景描写やら喜怒哀楽の表現やらをあらん限りの手を尽くして、
とにかくダラダラ書き足し続けることも可能なはずだ。

しかしその手の一切をバッサリと切り捨てる。
実際の文章は淡々としているようにも見える。

しかしそれがスパイスとなってか、
ラゴスや行く先ざきで交わる人々の悲喜こもごもが何故だか自然と頭の中に浮き上がってくるから不思議だ。

下手に雄弁に書くより、よっぽど伝わりやすいのだから流石としか思えない。
読み手の脳内補完に委ねているところも大きいはずだ。
そこも計算された文体なのだろうか?

何にせよ実に読みやすく、
最後まで安心してスラスラと読めた。

各地を旅し、時にはひとところに何年と滞在し、途中2回も奴隷となり、
それでも恋に生き、70歳になっても一番の想い人を夢想して遂には最期の旅に出る。

最後は悲壮感があるはずなのに、不思議とそれは感じない。
むしろ、60歳70歳となっても女性を想い、自分の役割や人生という旅の目的を見定めようとする。
それらが軽快にテンポよく書かれている。

何だか勇気が出てくるぞ。
非常に心地良い不思議な旅の物語でした。

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2023年09月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

筒井康隆さんのこの本、表紙に惹かれていつか読みたいと思っていた。
主人公ラゴスはワープみたいな転移?が出来る能力があり、SFなのね?と気付いた。
ラゴスの特徴的なところは、どこか冷静な所、物事を常に客観視しているような所だった。王様になろうが奴隷になろうが不思議なことが起こり極端な中でもどこか冷静。
何日もかけて書物を読む所には情熱を感じたけれど、感情に踊らされることはないようなそういうキャラクターなんだなと思った。
そういう主人公が感情そのもので生きている私にとっては新鮮で学びを得た。
「身の安全をはかろうとするには、怒りが邪魔になる。」大切なスカシウマを殺されたのに、だ。

そういうラゴスが最後に情熱を燃やすシーンがある。
再び旅に出る。
氷の女王になったと噂されるデーデに会うために。
会えたかどうかは…だけれど会えても会えなくてもラゴスはラゴスを貫いてまた旅をするんだと思う。
RPGで遊んでいるようなそういう気持ちで読んでいた。
人生もまた旅。
いろんな事やいろんな人が待っているのだろう。

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2023年09月23日

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