【感想・ネタバレ】誰もボクを見ていない なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのかのレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年02月03日

2014年に起きた、17才少年の祖父母 強盗殺害事件についj書かれたルポ。

ルポを読むのは初めてだが、事実が多く書かれていることと、少年の手記が残されていること、そして事件や少年と接するにあたり、著者の過剰な意見や推測が書かれていないことを含め、読みやすくかつ心に残る一冊だった。

少年とわたしの...続きを読む年齢は2歳差。たった2歳、そして生まれ育った環境が違うだけで、わたしは幸福に生き、彼は生きることすら嫌になるような人生を送っている。そして15年の時を、孤独と共に刑務所で過ごす。

虐待ときくと、つい暴力を想像してしまうが、本書の少年が受けていたのは、主に精神的な虐待で、母親と少年が共依存な関係となるよう(意図的か無意識かは分からない)、ずっと母親にコントロールされていた。

こうした状態にある少年をみていると、なぜそうなってしまうのか、世界はもっと広く、そして母親から逃れ幸せに暮らせる人生があることを、どうして分からないのかと考えてしまう。でもそれは当然のことで、まず世界の広さなんて、教えられない限り分からないものだ。そしてそれを教えるのは、通常では親の役目なのだろうと思う。少年はそこを放棄されていたために、世界の広さや人間の多様さを知る機会がなかった。

小学五年生から教育を受けていないながらも、論理的思考力が人並み以上にあることに驚く。そのかわりに感情的な部分から何かを考えるのは困難なようだが、彼は学力ではない部分で頭が良い少年なんだろうな。こうした人間が大きな罪を犯してしまったこと、ほんとうに悲しい出来事であると思う。

この事件から言えるのは、これは単なる一家族、一親子の問題などではなく、社会やそのシステム、そしてそのシステムで生きるわたしたちの無関心さや、臆病な心、そして余裕のなさにあるのだと思う。明日からの自分が、世界をより良くしたいと願うだけではなく、自分の周りの小さな世界だけでもより良いものしていけるよう、小さくても一歩を行動できますように。彼の思いを無駄にすることなく、世界を変える、小さくても一つの台風となっていこう。

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つらい

ぴよ 2020年07月15日

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辛い

2020年09月19日

映画MOTHERを観てから、この本を読みました。
自分も、子供の頃ツラい思いをした経験があり
読んでいてフラッシュバックする事があった。
思い出したくないので読むのを辞めようかと思ったが
母への疑問が解決できるかと思って
逃げずに最後まで読みました。
母への疑問は解決出来なかったけど、自分は絶対に
...続きを読むこんな母親にはならないと、改めて思えました。
そして、近くに困ってる子供を見かけたら
見て見ぬふりをしない事を誓います。

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Posted by ブクログ 2020年08月07日

2014年、埼玉県で起きた殺人事件。少年が祖父母を殺害した事件だということはニュースか何かを見てなんとなく覚えていた。
「お金が必要だったのかな」「感情的になってしまったのかな」「家庭環境に問題があったのかな」
この事件について考えたとしてもこの程度だったと思う。
この本を読んで、そんな単純なもので...続きを読むはない事を初めて知った。事件の背景には更に背景があって、個人の生きづらさや社会の問題の積み重ねが事件を起こさせてしまったのではないか。

最後に「自立とは多様な依存先があること」という話が出てくる。余裕がないと偏った判断をしてしまう。自立の為には周りからのアプローチが重要となる。

自分の生き方を振り返る意味でも、たくさんの人に読んでもらいたいと感じました。

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Posted by ブクログ 2018年10月21日

母親や継父から虐待を受けていた少年。家もなく、お金もなく、学校にも行けない。母は浪費家で、親戚じゅうから借金を繰り返し、少しでもお金が入ればホテルに宿泊したり、ゲームセンターで競馬ゲームに興じたりとすぐに使い果たしてしまう。そんな母を見ながら育った少年は生まれたばかりの妹の面倒を献身的に見たり、学習...続きを読むすることを望んだり、働けるようになると肉体労働に勤しんだり、真面目で責任感が強い。しかし裏では、母が彼を操る。「じいちゃんとばあちゃん殺したら、金が手に入るかなあ…」

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Posted by ブクログ 2018年11月03日

「なぜ」がたくさん湧いてくる事件。
なぜ、少年はずっと社会から助けられなかったのか。
なぜ、あんなにもひどい母親を慕って側にいたのか。
なぜ、少年だけが長い刑期を言い渡されたのか。
なぜ、なぜ、なぜ、、、
その答えが、この本の中にあった。

そして驚いたのが、義務教育さえきちんと受けられなかった少年...続きを読むの、しっかりとした考察と文書。
とても賢い。
少年がきちんと語ったのだろう。この本がとても読みやすく、内容が濃かったのは。

読んで損はない。私は一気に読んでしまった。

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Posted by ブクログ 2017年11月15日

同じ埼玉県内の事件だったのでよく覚えている。17歳の少年が金品
目当てに祖父母を殺害した。事件発生当初は「また身内による殺人
か」と思って気にも留めなかった。

だが、事件の背景が報道されるにつれ、少年が送って来た過酷な生活
を知り、「なんでこんなことになったのか」といたたまれない気持ち
...続きを読むになった。

少年はいわゆる居所不明児童だった。両親の離婚、浪費癖があり
経済観念ゼロ、生活能力のない母と生活が徐々に少年を追い詰めて
行く。

学校に通ったのは小学校の5年生まで。その後は一時、生活保護を
受けてフリースクールに通うようになるのだが、お金が必要である
にも拘わらず「行政に監視されているようで嫌だ」という母の主張
で用意された簡易宿泊所から突然姿を消してしまう。

母、義父、義父との間に生まれた13歳離れた妹と一緒にホームレスの
日々を送ることもあったし、義父の日雇い仕事を唯一の収入源として
ラブホテルに泊まり続けたこともあった。

生活を立て直す機会は何度かあった。ただ、この母親自体に精神的な
欠陥があったのではないかと思う。生活が困窮しても働こうとする気
は一向にない。一方で、少年に嘘を吐かせて親戚に金の無心をして
いくばくかの現金を手にしてもパチンコやゲームセンターですぐに
使い果たしてしまう。

こんな生活で家族がうまく行くはずもなく、ある日、義父が行方を
くらますと一家の生活は少年一人にのしかかって来た。

少年は完全に母親のコントロール下に置かれていた。そして、少年も
母親を唯一の拠り所としていた。極度の共依存が、悲しい事件の引き金
になったではないだろうか。

事件を起こすまで、少年の周りには救えたはずの人物もいた。どうにか
見つけた勤め先には、少年を一人前にしようと考えていた人もいた。
だが、すべては母親がぶち壊して行った。

本書では少年の生い立ちや事件に至るまでの経過、その後の裁判の様子、
この少年のような体験をしてきた子供たちを、どのようにすれば救う
ことが出来るのかを記されている。

祖父母を殺害した少年の罪は消えない。この点に関しては少年は明らか
に加害者だ。しかし、加害者になる以前、少年はセーフティネットから
こぼれ落ちた被害者でもあったのだ。

「決して(あなたに対する)非難ではないのですが、誰か少年を助け
られなかったのか。こんなになるまで放っておいて。これだけ大人た
ちがそっていて」

一審のさいたま地裁で裁判長が被害者遺族(少年の母の姉)に問うた
言葉が胸に突き刺さる。親としての責任を放棄した母親から少年を
引き離すことが出来ていたら、懲役15年という更なる日々の喪失も
防げたのかもしれない。

願わくばこの少年のような子供が増えませんように。そうして、出所後
の少年が今度こそ、自分の居場所を確保できますように。

尚、少年の供述では祖父母殺害は母親の指示だったそうだが、裁判では
共謀は認められなかった。埼玉県警は共謀で起訴したかったらしい。

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Posted by ブクログ 2017年10月23日

・行政の人間が怠けているからこのような少年が救われない、のではなく、救えるはずの人を救えるシステムがまだ出来ていない。
面倒見てあげたいと思っても次の日には姿を消す、その行き先はわからない。それでは支援が難しいのは当たり前。

・少年にフォーカスすると話が綺麗なのはわかるが、事件の根本的原因として描...続きを読むかれている母親の背景への考察が薄かったのが残念。
母親の家庭環境にそこまで問題はなかったと描かれているが、あそこまでの浪費癖、他人との接し方を考えると、単なる性格が悪い女、では片付けられない。

・少年は大変賢く頭も切れるので更生に希望を感じるが、肝心の母親をどう短期間で支援するのか気になるところ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年03月12日

前回読んだ西鉄バスジャック犯も17歳、こちらも17歳。どう捉えてたらいいのか…西鉄の方は親はしっかりしていて当人の問題と言えるがこちらは…小5から不明児童となり母親からの依存で食べる為に盗みや借金の無心なんでもこなすが見入りした金は母親が散々する。母親の恋人とラブホテルで暮らすが金がなくばれば敷地内...続きを読むに⛺️!妹も生まれて祖父母に借金を!出さなければ殺してでも!結局少年は殺害した。母親は殺してでもの部分は否定。苦しく気の毒でならない。彼の人生をこの短い字数では表せない。絶対に人生やり直せる!どうか読んで下さい

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Posted by ブクログ 2018年01月22日

以前ニュースで報道された時も、印象に残っていたが、
去年の末頃にその背景を報道番組で特集されてて、
少年の過酷だった17年という時間を知って強烈に衝撃的だった。

こんな事ってあるんだ。こんな親がいるんだと。
ただ救いなのは、この少年が妹を思いやれていた事。
学校に通わなくなっていても、彼の私記はし...続きを読むっかりとしたまともな文章だ。
のちに支援もしたいという声も多いという。
彼のその先の人生が少しでも明るくなる事を願っていたい。

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Posted by ブクログ 2017年10月08日

川口市で起きた17歳の少年による祖父母殺害事件。
著書の取材により炙りでるこの事件の本質を描くルポルタージュ。

クロワッサンに紹介されていたのを見て手に取りました。
事件のことはほぼ記憶にないまま。
同世代の息子がいるので、話題にはしていたかもという程度です。

事件の背景を知り、母親に対する嫌悪...続きを読む感を感じ、腹立たしい気持ちになりました。
少年の罪は非常に重い。でも、この母の罪はさらに重いものだと思います。
この母親をどうにかすることは出来なかったのか。

虐待を受けた子供を救う為に行政できることにも限りがあることを知りました。
自分を含め、周囲の人が行動することが救いになることがあることも知りました。
本書にもある『行動を伴わない善意には現実を変える力はない』という言葉が重いです。

たくさんの支援者がいるとのこと。その勇気に脱帽します。
本書の言葉を借りれば「世の中捨てたもんじゃない」と言うことなのかもしれないですが、行動を起こさない自分が言うことではないですね。

とは言え、起こってしまった事件により、人の命が奪われてしまったという事実は否めません。
ご遺族に安らかな日が戻りますように。
母親も遺族のひとりではあると思うと、ホントに複雑。
自分の娘により虐待された孫に手を下されてしまった被害者の無念を思わずにはいられません。

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Posted by ブクログ 2017年07月01日

あまりに過酷な生い立ちで驚いた。
人を殺めた事は決して許される事ではないが、原因の全てが彼にあるわけではない。
社会のあり方、コミュニティのあり方を再考させられた。彼にはこれからの人生をしっかり生きてほしい。

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Posted by ブクログ 2019年02月05日

どんなに同情したり、心を痛めたとしても、行動を伴わない「善意」には現実を変える力はなかったのだ。(頁224 筆者の言葉より)

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Posted by ブクログ 2020年08月12日

同じ時をこんなに過酷に生きている子どもがいたなんて、ショックでした。信じること、未来に希望を見出すこと、愛されることも叶わず、それでも妹を守ろうと必死に生きる彼は、本来は愛を持っている人なのだと思いました。 
祖父母を殺したことの意味を感じ取れる人に戻り、罪を背負いながらも、普通の大人たちと穏やかに...続きを読む生きていってほしいです。
自分の子供時代とはかけ離れた生活の彼ですが、どこか共感する部分があり、昔を思い出し苦しくなることもありました。誰かに助けてほしかった子供時代。大人になったわたしは、誰かに手を差し伸べられるのか、大人としての責任を突きつけられる本でもありました。

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Posted by ブクログ 2019年03月11日

読んでいて苦しさしかなかった。

「『こんな社会になってくれ』と望むだけで、誰もそうしようと行動しなければ意味がありません」

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Posted by ブクログ 2018年06月09日

この少年(当時)は結局、懲役15年の刑で服役しているのだという。
確かに殺人という行為は許されるものではないし、それに見合った刑罰を受けて罪を償わなければならないことに異論はない。だがしかし、それでこの事件は一件落着として済まされていいのだろうか。
遺族(ある意味、この少年自身も遺族でもあるのだけれ...続きを読むど)の心情も無理はない。二人もの親族の命を奪われたとあれば、処罰感情が強くあって当然だと思う。それでも、その責任をこの少年一人に負わせることが正しいとは、私には到底思えない。おそらくパーソナリティに何らかの障害を抱えている母親の責任が、かなりを占めている。この母親自身が、実は最も支援を必要とする人物であったのだろう。
子供の人格形成の段階で、その成育にふさわしい環境が保障されていない状態が日常であった場合、社会で生きていく人として辿るべき発達過程に問題が生じてしまう。環境が提供されなかったことは、果たして本人の責任なのだろうか。
その周囲の大人、社会システムの問題であると言っていいのではないか。
納得できないことに、母親の責任はかなり限定されたものとしてしか認定されなかったようだ。親として不適任な母親のもとで育たざるを得なかった彼も、ある意味被害者である。罪に対する罰、量刑判断云々もいいが、そこに至ってしまった背景を捉え、なぜ起きてしまったのか、起こさないためにはどうすればよかったのか、同じような悲劇を起こさないためにも、その部分の分析と対応を踏まえた社会の体制づくりをを考えていかなければならないのではないかと思う。
こんな不遇な環境の中でも人間としての温かさを保ち続け、きちんと学ぶ環境があればおそらく人並み以上の成果を示したであろう知性を持った彼が、心のケアをしっかり受け、ふさわしい発達段階を踏んで、刑期を終えて社会に戻って彼なりの人生を歩んでくれたら、と願わずにいられない。

蛇足。とても示唆に富む内容で読みごたえはあったのだが、一つのルポルタージュとしては、その構成や話の展開の仕方に少々難を感じた。途中でテーマが若干ずれた話題が挿入されたりして、少しまとまりに欠ける印象ではあった。

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Posted by ブクログ 2018年06月06日

まーーーーひどい母親がいるもんだ。
自分の両親を息子に殺させるなんて。
それ以前のメチャクチャな生活ぶりを読むと、彼の支援者がたくさんいる気持ちもわかる。
この母親こそ、生きてる価値なし。
もうそろそろ出所するのだろうか?

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Posted by ブクログ 2020年08月14日

映画「mother」でこの事件を知り、事件のことを書いた本があることを知った。新聞記者である筆者が取材で得た事実や証言を淡々と綴っている。彼が体験した地獄のような日々、今も抱える苦しみは想像することが難しい。罪を償った後の残りの人生を自分らしく生きていけることを祈るしかない。

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Posted by ブクログ 2020年04月12日

事件の内容をいろんな角度から掘り下げたノンフィクションのような本が好きでよく読んでいる。この本もそんな内容でした。
自分が事件ものと呼ばれる本が好きなことに対して「なんだか野次馬根性みたいでいやだなあ」と考えることもあるが、突き詰めてみれば「報道とは違う角度から事件を見つめなおすのが興味深い」からだ...続きを読むと思いいたった。
この本も、祖父母を殺めてしまったことは許しがたい事件だが、その背景にネグレクトなど少年の環境が大きく関係していると知って、なるほどと思った。
まわりのひとりひとりが、小さなことでもいいから何か支援できていればと思った。

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Posted by ブクログ 2019年06月19日

実際にはこういう子供を見たことはないけど、
いつか見かけた時に動ける人でありたい。
ところでなぜ新聞系の本は
活字が大きくて中身がなんとなく薄いのか。

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Posted by ブクログ 2017年09月19日

このニュースに接したとき、又切れた若者の犯罪かなあと思っていた
なんと過酷な環境
産みの母のすることだろうか?
誰も彼を見ていなかったんだね
今も苦しんでいるのだろう
つらいなあ
彼の描いたイラストが切ない
≪ 籠の鳥 月を見つめて 何想う ≫
≪ 

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