【感想・ネタバレ】新にっぽん奥地紀行 ~イザベラ・バードを鉄道でゆく~のレビュー

あらすじ

明治11年。開国間もないニッポンに、ひとりの英国貴婦人がやってきた。
イザベラ・ルーシー・バード。

旧街道を引き馬に乗ってゆく過酷な旅路を歩いた彼女の目に、いまだ江戸の面影を残す東北、北海道の景色はどのように映ったのか――。

鉄道・歴史紀行文の名手である著者が、バードの足跡を訪ねて歩いた鉄道の旅。
彼女が見た明治期の日本を探しながら、現代日本の地方都市を歩き、人と出会い、風景と食、そして酒を堪能しつつ“近代日本”の真の姿を考える。

雑誌『旅と鉄道』誌上で16回にわたり掲載された連載ルポ、待望の単行本化。

【目次】
序章/第1章「横浜」/第2章「東京」/第3章「日光」/第4章「会津(前編)/第5章「会津(後編)」/第6章「新潟」/第7章「置賜」/第8章「上山」/第9章「秋田」/第10章「大館」/第11章「黒石」/第12章「函館」/第13章「噴火湾」/第14章「室蘭」/第15章「勇払原野」/第16章「平取」/あとがき

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Posted by ブクログ

ネタバレ

神を押し付け、信じないものは排斥すると言う一神教の教えは強引であり、果ては戦いを生むばかりだ
その時、車窓に突然同様のアルカディアのような風景が現れた。赤湯をすぎて中川に着く手前、車窓右手である
バードはキリストの教えが未開地に文明をもたらすと信じていたが、ハーンは逆にキリスト教を忌み嫌い、日本古来の神仏集合、多神教に思いを投じた
幌別、紋別など別のついた地名が多いが、これはアイヌ語で川を意味する、とも書いており、北海道に入ってさほど日数が経っていないバードが、もはやしっかりとアイヌ語を取得していることに驚かされる
バードの紀行の中には、明治の日本人の姿が散見する。そこには貧しいけれど、潔癖であり、偽りのない人々の姿が活写されている

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2019年11月22日

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