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Posted by ブクログ
声に出して読みたくなる文章だらけだ!!
なんだこの本は。太陽の塔、実物見ておいて本当に良かった。あんなに存在感があって、不可思議で、理解し難いものはないし、私にとっての水尾さんは最後まで太陽の塔だったんだね。ずっとそこにいる、目の前にいるけれども、彼女のことを永遠に理解することができないんだね。あんなふざけ倒してばかりだったのに、最後の2ページでこんなにも胸が締め付けられるなんて思わなかった。大好きな小説!
Posted by ブクログ
森見作者の処女作であり、裏表紙の内容説明に惹かれて購入しました。作者原作のアニメが多くあり、アニメ(映像作品)→原作の購入の流れが多かったのですが、今回初めて原作からその世界観に触れることになりました。一人の大学生の物語、フラれた男の子の物語、ただその街に住んでいる青年の物語、今この瞬間にもどこかで起きていそうなありきたりな物語だけどファンタジーノベル大賞受賞作。現実と空想の物語。どこから現実でどこまでが空想なのかが分からなくなってしまいそうになる。
以下勝手に解釈したもの。これが正解だとは思わないけど、自分ではこれが一番納得した考察
初めてできた彼女にフラれた私は、その後彼女の幻影を追いかけるようになる。だから彼女に会って何かするとかはない。進展もない。ずっと過去を振り返っている。私は、間違っていない人間だからフラれた事を何かの間違いだと思っている。だから彼女と行動を共にした期間を思い出しながら振り返るだけ。それがずっと続く。
転機になるのは「ええじゃないか騒動」
そこで作中初めて現実の今現在の彼女が描写がされる。空想ではなく現実の彼女へ声を掛け、手を取ろうとするがそれは叶わない。そこで気づく、現実を直視する。隣には彼女はもういない。妄想するのは自由だが何も現実は変わることはない。そこに気づくまでに長い時間がかかった大学生の物語。