【感想・ネタバレ】ディスカヴァー文庫 君と夏が、鉄塔の上のレビュー

あらすじ

鉄塔の上に、男の子が座ってる――

鉄塔マニアの地味な伊達(だて)は中学3年生の夏休みをダラダラすごしていた。
しかし登校日の学校で、破天荒な同級生、帆月蒼唯(ほづきあおい)から「鉄塔のうえに男の子が座っている」と声をかけられる。
次の日から幽霊が見えると噂される比奈山(ひなやま)も巻き込み、鉄塔の上に座るという男の子の謎を解き明かそうとするのだが――。

爽やかに描かれるひと夏の青春鉄塔小説!!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

鉄塔好きの伊達くんが、破天荒ガールに誘われて鉄塔の上に立ってる人影の謎を解く、中学3年の夏休みのお話

伊達くんはじめ3人の成長もあり、ちょっと恋が始まってる感じもありの冒険小説だった
忘れられたら死んじゃうのと同じ、だからみんなの記憶に残るために何かを残したいって帆月の信念がすごい切ないけど響いた

鉄塔、たまに紅白のあるなーなんかサイズ違うのあるなーとは思ってたけど、頭の形とか碍子の形とかそんなに種類があるとは。

ねえあきひこの正体って書いてあったっけ??
くぬぎひことは別人だよね?
建て替えされる鉄塔のつくもがみかと思って読んでたけど、まじで色白な人間だった…?

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2024年10月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

和風ファンタジージュブナイル。
3人の少年少女が夏休みに一つの謎を追います。
主人公の成長やヒロインの奇行の動機、その後の行動など、物語全体に筋が通っている感じが良い。
一方、主人公とヒロインがスポットを強く浴びており、「3人組」としての物語には成り切らなかった印象があり、惜しい。
物語中の「謎」の中心でもあり、その特性がヒロインの悩みを軽くした「鉄塔」の使い方も非常に上手く、
面白い作品でした。

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2024年01月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中学生の時に読みたかった。ありそうなストーリーだけど、鉄塔というスパイスが加わっているのでよい。

鉄塔に座っている着物の子どもというファンタジーから始まり、スクールカースト的なので悩んだり、ちょっと変わった女の子とのひと夏の初恋だったり、お祭りで紛れ込んだ怪しい面の男たちだったり、夕焼けの妖怪のパレードだったり、空飛ぶ自転車だったりと2時間アニメ映画にとても向いてそうな物語。ヒロインが焦っている理由が病気じゃなくて良かった。

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2023年07月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

鉄塔の上に、男の子が座ってる—興味をそそるあらすじと、表紙の季節感、タイトルの雰囲気が良い青春小説。鉄塔という、無骨でニッチなものにスポットを当てつつ、そこに夏と不思議な現象という要素を組み合わせてひと夏の青春を描いている。夏祭り、神様といった要素によってすごく日本の夏を感じられる。鉄塔も季節で言うと夏のイメージがあるけど、青い空と雲がセットで映るからだろうか。話の中で、鉄塔が先に先に繋がっているということが何度か触れられる。これだけ言われると、今後外出した際に鉄塔を目で追ってしまいそうだなあと思う。
結局、この不思議な現象についてすべて説明がなされたわけではないけど、不思議は不思議のままにしておくっていうのも趣深い。荒川に物たちが飛び込んでいった場面も、大切にされた物が大往生しているのかと思った。帆月が自身の経験から「忘れられたくない」という思いを強く持っていたけど、新しい楽しみや幸せな記憶が増えていくほど、押し出されるように忘れられてしまうこともある。でもそれが悪いことではないんだと感じた。日本の仏教では法事の間隔が長くなっていくけど、それと同じなのかなと思う。前を向いて生きていれば自然と過去の記憶は薄れてしまうもの。
自転車関係の展開がなんかはまらなかったけど、感じ入るものは多い小説だった。

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2025年07月05日

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