あらすじ
二千五百年もの歴史をもつ仏教。その始点にして中核と言い得るのが「縁起」なる法則だ。だが、「これが縁起だ」という定説は、仏教全体としてはいまだ存在していない。本書は、和辻哲郎、三枝充悳といった第一級の知識人、仏教学者が縁起をめぐり繰り広げた論争を俎上に載せ、なぜ彼らが虚構を実体視する罠に陥ったのかを検証。縁起とは何であり、仏教とは何であるかを、透徹した思考で浮かび上がらせた、類例なき書である。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
実に難解な新書だった。釈迦の悟りの中心概念とされる縁起を巡る論争史をまとめている。引用される文献のバリエーションが豊富で読み応えがある。ありすぎる。
Posted by ブクログ
仏教にとって縁起というのは大きなテーマの一つだが、その概念は時代によって変わる。さらにその解釈も人によってそれぞれ。
この本では、縁起に関することを中心い日本での仏教論争を振り返り今日的な視点で整理していく。
最初は面白いかと思うが、だんだん分からなくなるし、そんな神学論争みたいなことやってて、大丈夫?とだんだん思い始める。
で、ざっくりと斜め読みですます。