【感想・ネタバレ】島とクジラと女をめぐる断片のレビュー

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Posted by ブクログ

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インド夜想曲を読んだあとに読んだ。インド夜想曲のほうが、主人公の目的がある分、全体としての話ははっきりしている。ただ島とクジラと女をめぐる断片のほうが、一つ一つの挿話の質は高かったように思える。
好みの問題ではあるが、私はこちらのほうが面白かった。

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2022年04月21日

Posted by ブクログ

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役に立たない原典探しでたどり着いた本。読んで良かった……。会話文と地の文がひと続きになっているだけでなく虚構と現実もひと続きになっていて、詩情におおいに溢れており、女をめぐる断片とクジラの断片には感嘆させられてしまった。

女は名前以外全て嘘をついていたということは、下男だと言い放ったのも嘘だったのだろう。そう思うと、裁判で真実が明らかにされて男は後悔したのかもしれないが、大陸から追いかけてきた奴から女が逃げるためには男に銛で殺してもらうしかなかったのかもしれないので、確かに男(ルカーシュ・エドウィーノ)と女(イェボラス)の間には愛があったのかもしれない。

クジラから見た人間の姿は本編を総括するのに良かった。ついでに訳者あとがきも解説も本書の余韻を損なわない面白さでよかった。

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2018年10月13日

Posted by ブクログ

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この作品を味わうには、今の己の知見では不足しているな、と感じさせられた作品。けれど数年後に読み返したら違う感覚を得られそうだとも思えた作品。
「この本の主題は、主としてクジラだが、生き物としてのクジラというよりは、むしろ隠喩のクジラだと言いたい。」とあるように、隠喩が多いからか、物語の輪郭がはっきりせず夢の中のような感覚に陥る。
アントニオ・タブッキの構成も然ることながら、おそらく訳者の意図でもあるのだろうと感じた。

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2023年03月14日

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