【感想・ネタバレ】純愛、熱愛、そして純愛【イラスト入り】のレビュー

剛しいら / 山本小鉄子

出会って、すぐに心を奪われた。
誰もが惹かれ歓心を得たいと思う、美しくて傲慢な男。
望はそんな男を愛してしまった――。
大学の写真学科を中退し、海辺の町にある写真館を継いだ望。
それは想えば想うほど、高慢に振る舞う残酷な恋人・櫂人と別れるためだった。
だが三年後、カメラマンを目指していた櫂人が、事故に遭い半身不随となったことを知る。
彼の孤独を知りながら、愛していながら、自分は逃げだした――。
後悔の念に苛まれた望は、櫂人に救いの手を差し伸べるが…

[ブクログ · ★★★☆☆]

こんなに複雑でひねくれた性格の櫂人を好きになってしまった望は気の毒だけれど、望にとっては幸せの形だったのだろうと思う。
最後の写真館の情景にはホッとしました。
少しは素直になった櫂人とその彼を幸せな気持ちで受け入れている望とのふたりなりの穏やかな生活をもう少し読みたかったです。