【感想・ネタバレ】死神少女と最期の初恋のレビュー

あらすじ

「あなたは七日後、刺し殺されてしまいます」"死神"と名乗る美しくも不気味な少女・供花は、そう告げた。ただ、大した目標もなく生きてきた俺は、普段と変わらない生活を送って人生を終えるつもりだった。けれど、俺の最期を見届けようとする供花と共に過ごす内に、彼女に対する特別な感情を覚えるように。けれど初めて「幸せ」を感じた頃には、無情にも最期の瞬間が近づいていて――。達観した青年と無感情な少女の最期を綴る切なくも温かい恋愛物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 知人に騙されてアニメショップに連れていかれたため、折角だからとジャケ買いした小説。面倒臭いことを考えずにライトな恋愛小説を読みたかったので。

 何か夢や目標があるわけでもなくぼんやりと生きている大学生の主人公と、感情というものを知らない死神の少女が出会い、互いが大切なものを見付けてゆくというストーリー。

 突然劇的な死に巻き込まれたり、突然美少女が自分の目の前に現れたり・・・暇を持て余した人の妄想を具現化したような小説。というと悪口になってしまうだろうか。でも、平坦な人生に起伏をもたらすものとして、タイムリミットと恋愛は双璧なのかなと感じた。ヒロインの死神としての設定に引っかかることも多く、細かいことを気にしだすと没頭しづらいけど、一度入り込んでしまえば背徳的な心地良さがある。人を駄目にするソファならぬ、人を駄目にする小説。ずぶずぶと沈んでいくような心地良さ。
 それでも終盤のどろどろした感じは、自分の意に反し感情に支配されてメチャクチャになってしまうところが非常にリアルで読みごたえがあった。同著者の他の作品は読んでいないけど、こうした狂気をメインに描いた小説がある、或いは今後出るなら、読んでみたいかも。

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2018年04月15日

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