あらすじ
日本には名前がついているものだけで3万種近く、推定上は10万種の昆虫がいるとされている。しかし、そのなかで、すでに滅んだもの、滅びの道を歩み始めているものがいる。その状況に対して、保護活動が行われているが、綺麗なチョウやトンボ、ホタルや大型の甲虫ばかりが重要視されており、小さくてとにかく地味な虫は、おざなりに扱われている。そこで、日本各地にそれらの虫を探しまわり、発見するまでの格闘、発見した時の喜び、そして虫への溢れる思いを綴っていく。電子書籍版では、写真をカラーで収録。
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Posted by ブクログ
著者の小松貴博士が、自身の研究やプライベート?の中で見つけることが出来た節足動物の発見記がベースとなっている。
ただ単に対象生物の特徴や珍しさを記載するだけでなく、その生活史や発見記録からどのような生態なのかを想像し、戦略的に見つけるための方法を記載している点が、他の書籍とは一線を画する点であり、非常に面白いと感じる。
また、著者は生物多様性を意識した環境保全について本気で考えており、書籍の中でも環境関連の問題提起や、読者に対してどうしてほしいか、といった注意喚起もあり、好感を持っている。
あと、書籍中に記載されている節足動物に関する知識が非常に興味深いものが多い。
Posted by ブクログ
多くの地味な虫たちがどんどんいなくなっているんだろうなぁ…というのはなんとなく感じていたけれど、それを1つ1つ追跡調査しているところがこの本の凄さです。人間はホントに罪深い。