【感想・ネタバレ】バカ格差のレビュー

あらすじ

ふざけるな(怒)!!!

年収・学歴・会社・住居・
男と女・顔・出身地・老後など……。

現代日本にはびこる「バカ丸出しの格差」を、
新時代の論客・谷本真由美がぶった斬る!

あなたを苦しめる
格差の正体を、
日本と世界を比較しつつ
完全解明――。

格差地獄から今すぐ抜け出せ!

【お笑い!世界のバカ格差】も収録。


■プロフィール
谷本真由美 (たにもと まゆみ)
[@May_Roma]

コンサルタント兼著述家。
公認情報システム監査人(CISA)。

1975年、神奈川県生まれ。
シラキュース大学大学院にて
国際関係論および情報管理学修士を取得。
ITベンチャー、コンサルティングファーム、
国連専門機関、外資系金融会社を経て、
現在はロンドン在住。
日本、イギリス、アメリカ、イタリアなど各国での就労経験がある。
ツイッター上では、「May_Roma」(めいろま)として舌鋒鋭いツイートで好評を博する。
趣味はハードロック/ヘビーメタル鑑賞、漫画、料理。

著書に『キャリアポルノは人生の無駄だ』(朝日新聞出版)、
『日本人の働き方の9割がヤバい件について』(PHP研究所)、
『日本が世界一「貧しい」国である件について』(祥伝社)、
『不寛容社会』(ワニブックスPLUS新書)など多数。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「敷かれたレールに乗ったつまらない人生」すら今の日本では難しくなってしまった

非正規雇用では朝起きて職場にたどり着くと正社員とは違うトイレに行かなければならなかったりします。

タワーマンションは成功の証であり、ステータスなのでしょうが、日本の封建的な価値観を反映した村社会そのもの。タワーマンションの居住者の大半は、田舎における「でかい」「高い」「上にある」「キラキラしている」という単純でわかりやすい指標を引きずった人々

消費するのではなく、自分にとって大切なものを直したり、保存するのが楽しいという価値観

マウンティングに時間を費やすようなことは、人間としての幸福を考えた場合はまったくもってバカげたこと

日本は個人主義ではなく、集団主義の国です。  集団主義の国とはつまり、個人が「所属する組織で判断される」国

企業が提供する福利厚生は組織の規模が大きければ大きいほど豊かです。  つまり高度成長期には、大企業に就職することはクオリティーの高い生活が保証されたのと等しかった

1970年の総理府の国民生活に関する世論調査では、自分が中流だと答える日本人が全体の9割を超えました。しかし、厚生労働省によれば2016年には働く人のうち非正規雇用の人の割合はなんと37・5%です。→今や中流にもなれない

非正規雇用の人を不当に扱うと、短期的には人件費の節約として企業が得をするように思えるかもしれませんが、中長期で見ると組織全体が悪化する

地方ではとにかく仕事がありません。比較的報酬の高い仕事を求めようと思うと病院や市役所、大学といった公的な組織などしか選択肢がない→地方でワーケーションしているのは、都会でした仕事の延長

日本人の格差というのは年々広がっており、特に資産と収入の格差は年を追うごとに大きくなっていくのです。 なぜなら資産というのは時間が経つほど大きくなるからです。→お金だけでなく、環境も複利になる。

中国のこのような格差の凄まじさは他の国と比較するとよくわかります。 日本の格差を表すジニ係数は、 0・ 37で、 OECD 34か国中、 11位です。日本はこの 20年で急速にこの数値が上昇しているとはいっても、他の国に比べるとまだまだその差は小さいのです。

中国では社会階層を乗り越えていくことがかなり困難です。共産主義国家のはずなのに、格差がこのように凄まじく階層を乗り越えられないというのはちょっと皮肉です。

中国の格差が今後このまま広がっていくのであれば、中国は国としての形を維持することが難しくなっていくかもしれません。従来中国というのは格差が凄まじくなると革命が起こり、王朝がひっくり返るという歴史を繰り返してきました。

アメリカでは2012年には 46%の保育士の家族のいずれかが、低所得者向けの医療サービスや税金の軽減などの公的支援を受けていたことが判明

アメリカでは「政治的に正しい」発言をするべきだ、というのが当たり前になっているので、人種差別、性差別、年齢差別にあたることは「思っていても」「言ってはならない」ことになっています。多くの「政治的に正しい人」は言いたいことが言えません。→なので本当に思っていることを言うのは大事

仕事のない田舎では大学の費用を払ってくれて、健康保険を負担してくれる軍隊は重要な就職先であり、立身出世できる仕事です。ですから田舎ではイラクやアフガニスタンとの戦争で障害を負った身内を抱える人も増えたわけです。

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2022年10月23日

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