【感想・ネタバレ】カーネーションのレビュー

あらすじ

司書として図書館で働く諒子は、一度だけ無自覚に娘に手を出してしまい離婚、その後悔を引きずったまま孤独な毎日を過ごしていた。図書館へ頻繁に通ってくる中学生の女の子に自分の娘を重ね合わせていたが、少女は突然失踪してしまう。一方、専業主婦の美咲は、3歳の娘の育児に苦労し、夫ともうまく行かず疲弊していた。ある日、娘が何者かに連れ去られてしまい……。接点のないふたりの女性が交錯するとき、胸に秘めていたそれぞれの本音があふれ出していく――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

なんとなく手にとった本、初読み作家さんだけど、思った以上によかった。
赤ちゃんが小さいときに思わず手を上げてしまう、夫とはうまくいかない、義母はトゲトゲしい…
過去の自分を見ているようで読んでて辛くなった。いろいろあるよね〜と言いたくなる。
最後、うまくいきすぎてると思うけど、小説なのでこれでよかった。
はじめての子育て中のお母さん、忙しくて読む時間は無いだろうけど、ぜひ読んでほしいです。

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2018年06月23日

Posted by ブクログ

2人の母諒子と美咲。
閉ざされた育児の期間に、たった1回子供を叩いてしまったために離婚し子供を手放すことになった諒子。
思うように行かないイヤイヤ期の娘杏に手を焼く美咲。
子育て経験者には、心当たりのあるような2人の気持ちに苦しくなります。
今になって思い返せば、その時間までもがいい思い出。
さらに大きくなった子供に、違った意味で手を焼く時には、その頃のことなんてなんてことない事だったなどと思う始末。
通り過ぎるまでの一時のことなんですけどね。

二人の関係性など、読み進めるうちに、あーやっぱりねとなる展開で、安心して読みました。

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2018年06月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは…育児真っ只中の自分には身につまされる物語。
登場人物がどこでどう結びつくのかページをめくるのももどかしく辿り着いた結末は、途中からある程度予想できていたものの、胸が詰まり涙が滲んだ。無理があるなと感じる部分や親しい人の裏の顔というショックもあったが、最後は素直によかったと思えた。
序盤に諒子を孤立させた家族の無理解と冷たい他人事の対応は一昔前がモデルだと思いたいけど、現実は早々変わらないんだろうか。どうか育児に追い詰められる母親に周囲の理解とサポートの手が差し伸べられる今と未来でありますように。

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2018年06月23日

Posted by ブクログ

深夜の真っ暗な部屋で泣き止まない赤ん坊、頼りにならない夫、監視し責め立てる義母。
冒頭のシーンは、諒子の心情を想像すると胸が詰まるようだった。
泣き続ける我が子をただボーッと眺めてしまう無気力な気持ちを久しぶりに思い出した。どうして泣き止んでくれないの?と、こちらが泣きたくなる気持ちも。
たった一度叩いてしまっただけで娘と引き裂かれるなんて厳しすぎる……。
その後司書の職を得た諒子サイドと、3歳の子を育てる美咲サイドのストーリーが交互に綴られていきます。
途中でかんたんに気づいてしまうけど叙述トリックのような構成になっていました。
正直ご都合主義が目立ったけど、まぁそこは小説ということで。読みやすかったです。

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2018年06月15日

Posted by ブクログ

母は子を持った瞬間から母にならざるを得ないのに、ぜんぜんそんな理想的な母にも、甘い生活もなくて、戸惑い、疲弊する姿は見に覚えがあって、反省を含め、ちくちくする。
母の日、カーネーション

読み進めるうちに登場人物が繋がり始め、面白かった。

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2018年05月28日

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