【感想・ネタバレ】不死探偵事務所のレビュー

縞田理理 / 如月弘鷹

魔の法の才能ゼロ、取り柄は顔の良さだけのシモンは、名を上げるため、組織の依頼で自称探偵のアンブローズ・ネロ殺害を請け負う。だがネロは銃弾が貫通しても倒れなかった。シモンはあっさりと返り討ちに遭い、ネロの奴隷にさせられることに。実はネロには不死の噂があって……？ 天使と悪魔のトワイライト・ファンタジー！

[ブクログ · ★★★★★]

ファンタジー単行本。
優しい凄腕魔法使いと天然無垢な少年の心があたたまる物語。
不死の魔法使いネロは、ギャングの命令で自分を殺しにきた人間シモンに興味を持ち、摩天楼45階の豪奢な部屋で共に暮らしはじめる。
やがてギャングの真の目的が、シモンを窮地に陥れることになり…

ふんわりした読み心地、悪いヤツらから街を護る優しい作品。
終わりの短編が面白くて大爆笑、気分爽快でした。

[ブクログ · ★★★★☆]

人物造形と少しずつ変化する関係性にににこにこしながら読んでいたら、真相で出てきたカードがあまりに万能過ぎてそれはもう何も言えないなというか……なんというか言葉に困る感じの読後感だった。
メインの二人が憎めない雰囲気で、なんだか可愛らしいコンビだった。おまけの短編がとにかく微笑ましい。トニー君お疲れ様です。
この二人はこのあとも不器用に探り合いながら上手いこと釣り合っていくのだろうなあ。