あらすじ
明治22(1899)年、中央線の前身「甲武鉄道」が新宿~立川間で開通する。さらに新宿~飯田町間が開通し、日本初の専用路線を持つ電車が走る。やがては東海道線と並ぶ本州の鉄道幹線、中央本線開通へのスタートとなった甲武鉄道。その開業に賭けた挑戦者たちの葛藤を描く。また「中野~立川」がなぜ一直線なのか、逆に立川より西、新宿より東の路線がうねっているのはなぜなのか、荻窪や吉祥寺、三鷹より先に武蔵境が開業したのはなぜか…といったエピソードも紹介。
中村建治(なかむら けんじ)
昭和21(1946)年、山梨県大月市生まれ。明治大学政治経済学部卒、鉄道史学会会員。 著書に、『山手線誕生』『東海道線誕生』(イカロス出版)『日本初の私鉄「日本鉄道」の野望 東北線誕生物語』『地下鉄誕生』(交通新聞社新書)の「鉄道誕生シリーズ」のほか、『鉄道唱歌の謎』(交通新聞社新書)『明治・大正・昭和の鉄道地図を読む』『東京 消えた!全97駅』『鉄道ツアー旅』(イカロス出版)などがある。
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Posted by ブクログ
多摩地域と都心を結ぶ大動脈、中央線の誕生を描いた1冊。なぜ一直線なのか、なぜ今のルートが取られていたのか、そしてオリジナル5それぞれの駅はどうやって決まっていったのか。中央線のあれこれが詰まった、とても勉強になる1冊でした。読んでから乗る中央線はまるでタイムスリップしていくような、過去に思いを馳せる瞬間が増えたりして。もし自分がその時代にこんな構想にかめていたら、ワクワクしながら過ごしていただろうなとも思いつつ、感謝を込めてまだまだ中央線のお世話になっていきたいと思った1冊でした。