【感想・ネタバレ】空港まで1時間は遠すぎる!? 現代「空港アクセス鉄道」事情のレビュー

あらすじ

日本の鉄道レベルは世界一といってもいいのに、“空港アクセス鉄道”となると、成田エクスプレスやスカイライナー、はるか、ラピートなど立派な車両があり、整備されてはいるものの、使い勝手やサービスなど完璧ではない。問題点はどこにあるのか。空港ごとに歴史を紐解きつつ、競合する空港バスや変化の激しい航空事情など多岐にわたる視点から、その課題をあぶり出す。また、海外の事例も比較参考にしながら、国内外問わず豊富な旅行経験を持つ著者の、利用者としての提言も織り交ぜていく。

谷川一巳(たにがわひとみ)
昭和33年(1958)、横浜市生まれ。日本大学卒業。旅行会社勤務を経てフリーライターに。雑誌、書籍で世界の公共交通機関や旅行に関する執筆を行う。訪れた空港は230以上、約60空港の空港アクセス鉄道を利用した。著書に『速さだけが「空の旅」か』(光文社)、『航空検定』(河出書房新社)、『バスの常識と秘密』(イカロス出版)、『まだある旅客機・空港の謎と不思議』(東京堂出版)など。

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Posted by ブクログ

交通機関ネタ。
社会工学的なこういうネタが結構好きです。勉強になりました。
論点として全く記載がありませんでしたが、「東京の1時間は地方の30分」という観点で評価したら、もっとひどい内容になったと思います。

内容についてですが、基本的に鉄道にフォーカスした内容に終始していて、あまり脱線していないところに好感を持ちました。
一時期ブームになった地方空港開発で、まともに上手くいったケースがないことの要因として、空港までの交通手段に関する課題を解消できていないことがよくわかります。利権などがからんで作るという話はもちろん理解しますが、公共投資のスコープを「都市開発」という観点で設計できない視野を持つ限り、こういう不幸はなんども繰り返し起こるんだろうな、なんて思います。
もちろん、地元住民の意見を無視するのは論外ですが、関空と神戸空港なんて、非合理の極致だということもあります。
ま、関空とセントレアの処理可能数からした投資額に雲泥の差が出る時点で、調子に乗った関空開発関係者の失敗を見てとれますし、ダメ施策だと改めて思いますね。
需要を考えるってところをすっとばした企画がどうして通るのかは、政治以外のファクターでは説明つかないわけで。
少し前までは、鉄道と航空便は敵対していたのかもしれませんが、成田空港に向けた京成電鉄の執念みたいなブレない取り組み姿勢はどこでも出来るもんじゃないですし。

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2014年06月08日

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