【感想・ネタバレ】愛と家事のレビュー

あらすじ

「家族をつくることに失敗した。」こんな書き出しではじまるエッセイ集。ZINEとして2016年8月に発行し、好評を博した広い意味での「家族」をテーマとする自伝的作品『愛と家事』の増補再編集版。母親の「愛情が重たい」という苦悩。30歳頃に遅れてやってきた母への反抗期。一度目の結婚の失敗と挫折からの回復。ほかに、淡路島の農家で共に暮らした祖父母の話など、小さいけれど切実な話を赤裸々につづる可憐な小品集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

言葉がしっかり歩いている。止まらず、浮足立たず。アメリカではなく、カナダを見た人。凝視するのではなく、目をそらすのでもなく、向き合って、でも決めつけない。現在進行形の。
背筋が伸びているというのとも違う、現実感。地に足がついた言葉。

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2019年06月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「愛と家事を切り離したい」という言葉はとても刺さる。

「逃げ恥」もそうかもしれないし、植本一子さんの「かなわない」もそうかもしれないけど、愛と家事の関係を切り離したくて、でもうまく切り離せなくて、模索している。

日本にいると、そうしたことはとてもウェットな感情で語られるし、そうした感情は嫌いじゃない。でも、あたらしい家族のかたちを探して築こうとしている人も増えていると思う。一人でも、二人でも、パートナーどうしそれぞれ恋人を作っていたとしても、全くの他人と住んでいても、いろんな状況でそれを「家族」と呼ぶことはできるし、いろんな形があっていい。
愛と家事を切り離した先にある「自由」に、皆あこがれを抱いていて、でもまだそこまで吹っ切れない感じが今の世の中じゃないだろうか?
淡々としながらもどこか後ろめたいようなそんな感情も相まみえる文章を読んでいて、そんなことを思った。

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2018年07月19日

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