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「家族をつくることに失敗した。」こんな書き出しではじまるエッセイ集。ZINEとして2016年8月に発行し、好評を博した広い意味での「家族」をテーマとする自伝的作品『愛と家事』の増補再編集版。母親の「愛情が重たい」という苦悩。30歳頃に遅れてやってきた母への反抗期。一度目の結婚の失敗と挫折からの回復。ほかに、淡路島の農家で共に暮らした祖父母の話など、小さいけれど切実な話を赤裸々につづる可憐な小品集。
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Posted by ブクログ
こういった本が 出版される世の中であることが嬉しい。 自由なんだなーと思う。 みんな、言いたいことは言えばいい。 この作品を生み出してくださって ありがとうございます。
母親って何だろう。親って何だろう。 子供の役割はなんだろうと考えながら、私は逃げた。落ち着いた場所へ。 けど、そこについても逃げてきたという罪悪感は捨てられなかった。親と子。家族という形や望まれるもの。 私が体験したものや考えたものはまだ消化できずに心の中でくすぶって言葉にできない。 けど、子供にだ...続きを読むけは同じ思いやしがらみを与えたくない。律していかなければと改めて思った。
ものすごくよくわかる。母から離れてどんどん遠くに行きたい、そうしないと自分の人生を生きられない、という気持ち。わたしもそうだった。母はわたしを縛りつけようとしていた。わたしは自由になりたかった。 フェミニストのことが出てくる。わたしは大学生のころ相当なフェミニストかぶれで、その後就職してからは、男...続きを読むと女は同じでなければならないという考え方は間違っていたかなと思うようにもなったのだけど(まったく違う生き物という面もあるので)、誰もが生きやすい社会を求める考え方だとするならば、やっぱりわたしはフェミニストだなと思う。 離婚して再婚して、今はカナダに住んでおられるそうで、カナダの恋愛や結婚、家族のことも書かれていて興味深かった。離婚率が50%くらいで、ゆえに変な目で見られるようなことは全くないことなど。 非常に個人的だけど、家族や愛のことについて考えるきっかけを与えてくれる良い本。
元夫や母親、家族や生まれ育った環境など自分の心に深く潜って書かれた本 自分はこんなに辛かったんだ、というのをまざまざと見せられ続けて少し読み疲れてしまった 家族も人間同士だから相性はあるだろうなと改めて思った 愛、って難しい タイトルになってる愛と家事について書かれたところは少し分かる気がする あと...続きを読むがきに植本一子さんの「かなわない」に触発されて書いたとあって、妙に納得してしまった 自主制作されたZINEが元になっているそうなのでページ数は少ないです
育った環境、親の思いなどで作られた理想の鋳型にはめ込もうとするから、期待したり、うまく行かないと悔やんだりする。 互いの輪郭は違って当たり前、その輪郭を日々伸びたりのりさせて、夫婦の形を作っていく 好きなことを毎日楽しく良いことばかりが愛ではない。 憎んだり慈しみあったり、すでにいない人の記憶を心の...続きを読む中にいっぱいになるのも、一時の熱情で結び付くのも愛のひとつの形 家族の概念は自分達で更新する 周りとは違う基準だっていい 伝統、常識、過去のやり方ではなく これから
ーーー血と愛以外の何かでつながれるものがあるとしたらなんだろう。ーーー 語弊を恐れず一言で本書を表現すると、とても個人的な本(良くも悪くも)。 あっという間に読んでしまった。 おかあさん、好きな人、元夫、家族になれなかった人たち、家族だった人たち、今の夫、家族って何、新しい家族の形を模索した一冊だ...続きを読むった。 家族に苦しむひとはきっとたくさんいる。 本書はその気持にそっと寄り添ってくれる。 誰かと生活をしながら幸せになりたい。 その希望が書かれている。
言葉がしっかり歩いている。止まらず、浮足立たず。アメリカではなく、カナダを見た人。凝視するのではなく、目をそらすのでもなく、向き合って、でも決めつけない。現在進行形の。 背筋が伸びているというのとも違う、現実感。地に足がついた言葉。
「愛と家事を切り離したい」という言葉はとても刺さる。 「逃げ恥」もそうかもしれないし、植本一子さんの「かなわない」もそうかもしれないけど、愛と家事の関係を切り離したくて、でもうまく切り離せなくて、模索している。 日本にいると、そうしたことはとてもウェットな感情で語られるし、そうした感情は嫌いじゃ...続きを読むない。でも、あたらしい家族のかたちを探して築こうとしている人も増えていると思う。一人でも、二人でも、パートナーどうしそれぞれ恋人を作っていたとしても、全くの他人と住んでいても、いろんな状況でそれを「家族」と呼ぶことはできるし、いろんな形があっていい。 愛と家事を切り離した先にある「自由」に、皆あこがれを抱いていて、でもまだそこまで吹っ切れない感じが今の世の中じゃないだろうか? 淡々としながらもどこか後ろめたいようなそんな感情も相まみえる文章を読んでいて、そんなことを思った。
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愛と家事
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太田明日香
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