あらすじ
ミシマ社×インプレスで起ち上げた「しごとのわ」レーベル拡大中。
ほんとうの働き方改革は、「しごとのわ」を広げることかも知れない……
今回のテーマは「起業」、しかも「中年起業」です。
42歳から54歳の皆さん、いよいよ本番です!
「いまの会社で定年まで働いて、余生をたのしむ」
多くのビジネスパーソンが思い描いているのではないでしょうか。しかし、
・超高齢化社会の到来。60歳以降も働き続けることが当たり前に
・2015年に中高年の非正規雇用が270万人超え
・本格的に人口減少や少子高齢化社会を迎える
こんな時代背景のなか、いまにフィットした働き方を見直してみましょう。
そこで本書は、体力と知力(経験値)の掛け合わせがピークとなる
42歳から54歳までに会社を立ち上げる「中年起業」を提案します。
定年時期は自分次第、なにより裁量権が100%自分にあり自由を楽しめるのが中年起業の一番のメリットと言えるでしょう。
出世ゲームに疲れた人、社内の人間関係に憤りを感じる人、
雇用環境をなんとかするのではなく、(自分の健康のためにも)
雇用から離脱してみませんか?
「賃金労働」から「自給自足」的な働き方へ
古来、労働の基本は「自給自足」でありました。
市場を拡大するため、効率的な形式であり、自給自足できない人の救済策とし
「賃金労働」が増加してきたのです。
しかし、右肩下がりの時代に大量の正社員を抱えられる古き良き時代は終わりつつ
終身雇用を前提とした雇用制度にも限界が見えはじめました。
解決策は「雇用されない働き方」であり「自給自足」の働き方と言ってもいいでしょう。
そこで現代の自給自足とは、「小さな会社をつくる」こと。
自給自足的な働き方がスタンダードになるのはちょっと先の未来ですが、
いまから準備をはじめるに越したことはありません。
長く・楽しく働ける中年起業という処世術
「会社をやめて、起業しよう!」というと
「家族もいるし、リスキーなことはできない」と思う人が大半です。
本書で提案する中年起業は、ローリスクであることが前提です。
20年以上の会社務めから得られる「経験」「人脈」「スキル」の資源を
最大限に活用することでリスクは大幅に下げられます。
普通のおじさんでもローリスクで会社をつくる方法を教えましょう。
著者は出版社を退職後、42歳で起業をした竹田茂さん。
現在から15年、インターネット事業の企画や開発業務を行う小さな会社を経営しています。
同じように中年起業を実現した同志で集まり
「42/54」(よんにいごおよん)というプロジェクトを立ち上げ、
中年起業に関連する様々な支援をしています。
多くの実践者の声を知っている竹田さんだからこそ
同年代のビジネスパーソンが参考になるノウハウを語れるのです。
▼こんなことがわかります▼
・10年以上続けている人の共通点・法則
・起業したほうがいい人・しないほうがいい人
・中年起業のもっとも大切な資本
・資本金はいくらが妥当か
・中年起業のリアルなお財布事情
・54歳以上でも間に合う! 定年起業の心得
本書が、皆さまの働き方・生き方の一助になれば幸いです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
言いたいことを言いたい放題言った感じで痛快。一部同意しかねる部分もあるが、本質的で刺さる箇所が多い。同種の定年起業本とは違う、エッジのきいた読み応えのある本。メディア業界に偏っているが汎用性も十分備えていると感じた。
Posted by ブクログ
本書で推奨される年代よりもずっと若いのですが、タイトルを見て、若年層の起業とはどう違うのか?
その視点を得るべく読んでみました。
よくある企業本と違い堅実な企業を軸にした本書は、まさに会社での中途半端なポストを用意されて、そこに一種の不信感•焦燥感などが生まれている中高年向きという感じでした。
具体的な手法は少ないものの、フレームワークとして捉える起業方針は参考になりました。
Posted by ブクログ
自分のための「カッコ悪い」起業、なるほど納得。
零細事業の持続性という意味では、知っててほしい人にだけ知られているくらいがちょうどいいんだろうなあ。塩梅が難しそうだけど。
以下、気になったところ抜粋。
多くの零細企業やこれから起業しようとする中年にとって重要なのは、No.1になることや「勝つ」ことではなく、土俵際まで追い込まれても踏ん張ることであり、ゲームが行われている場所から退場しないこと、すなわち「負けていない=倒産していない」ことだ。
実は、「42/54」は、この「投資家から見た時に魅力的には見えない会社経営」こそを中年起業の基本として推進したいと考えている。
Posted by ブクログ
20180618
42才から54才を対象に、起業を勧めるというより、起業しない事の危険性を感じさせられる。
丁度ドンピシャの年齢であり、起業か転職を迫られている状況なので身につまされた。
起業後の翌月から売上が見込めなければ起業すべきではないと。
やはり起業への自信がなかなか持てない。
Posted by ブクログ
ところどころ、理論の展開が腑に落ちない箇所はありましたが、一つの考え方を知れる読み物でした。筆者の考え方を押し付けているような文章ではなく、嫌な気分になることなく読める本だと思います。
Posted by ブクログ
現実的なアドバイスが書かれているので、
参考にはなるが、
起業するまでは、
安定した企業に長年勤め
出世していることが前提となっているので、
氷河期以降に就職した世代にとっては
夢物語でしかない。
Posted by ブクログ
全体的に著者の主張と癖が強く偏りや固有事例が多いのだが、実感の籠った経験はなかなか参考になる。42/54の起業のすすめと中年起業は「負けない経営」を意識すべきというのはなるほどと思わされる。
ステレオタイプで決めつけが散見され、やたらとハードルが高い「安全起業」など気になるところは多々あれど、ライフ・シフトのリアルな実情として読むと面白いかもしれない。