あらすじ
「業績管理・評価の指標」としてKPI(Key Performance Indicator)を活用する企業が増えています。しかし、計画した成果が出ていない企業が多いのも事実です。
本書は、2015年12月に刊行して好評を博した『KPIで必ず成果を出す目標達成の技術』の続編です。前著がKPIマネジメントの理論書であったのに対し、本書は、
・KPIマネジメントで「誰が」「いつ」「なにを」するか
・運用ルールを定め、KPIでしっかりとPDCAを回す
・事業の戦略マップ作成と、必達の戦略目標の設定
・指標管理を越えた目標達成力のある組織をつくる
というように、より実務に即した内容となっています。
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Posted by ブクログ
まず前期計画の達成状況を評価し、何ができて何ができなかったのかの把握·分析とその要因の抽出を行う。
そして、企業としての財務を中心とした必達目標を設定し、そのための戦略的課題を設定する。戦略的課題は、バランスト·スコアシートのフレームに基づき、財務の視点の目標を達成するために顧客の視点で何を実現して差別化するかの勝ち筋を見極め、その勝ち筋に乗るために内部プロセスをどのように改善するかを決め、それらを実現しながら成果を向上させていけるような学習と成長の視点で経営基盤や組織基盤を構築していく、という切り口で課題設定をすれば良い。
戦略課題が決まると、その課題を解決した状態をベースにKGIを設定する。また、どの部門がその課題対応を行うかを決める。
部門の課題まで落とし込めれば、それを基に部門のKGIとそれうぃ達成するためのプロセスKPIを設定する。KGIはミッション、外部環境からのマストの事項と、ビジョンからのありたい事項を考慮し、戦略課題に合致したものを抽出する。抽出した候補指標から対象を選定し、達成された状態を想像してKGIの目標値を設定する。そしてこれを達成するための手段として、倫理的関係性やボトルネックの存在や資源面の観点などからプロセスKPIを設定する。
部門KPIに落とし込めない部門間連携や本社部門への要望事項等から取組テーマを設定し取組テーマにもKPIを設定する。
こうしてKPI設定までができれば、個人の具体的行動に繋げるべく、担当者とアクション項目と実施スケジュールを決定しMBOの個人目標と連動させる。
ここまでで戦略レイヤから現場レベルの行動まで落とし込めたら、再度現場に根差した現実的な戦略マップを最終調整し、予算に繋げる。
次にKPIマネジメントの運用として、進捗状況報告や共有のルールを策定し、PDCAサイクルを回していく。コーポレート部門は全体最適視点で全社戦略を描き現場部門にフィードバックし納得感を醸成する。