あらすじ
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大自然に恵まれた日光への旅、そして100年以上の歴史を持つ洋食への旅。場所と時間という二つの軸が交わる場所、日光(日光金谷ホテル)への旅へ誘うガイド本です。明治、大正、昭和。それぞれの時代を生きた30皿と30人の物語を紹介しています。
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Posted by ブクログ
日光金谷ホテルと言えば、創業1873年の日光を代表するホテルだ。
日光金谷ホテルは、外国人が珍しかった頃から本格的な西洋料理を提供し続けている。
そんな金谷ホテルの食事を味わった著名人と好んだ料理を紹介している。
今では「百年カレー」「ビーフシチュー」「コーンポタージュスープ」をレトルトで楽しむことができる。
国立西洋美術館などの設計で有名な建築家、フランク・ロイド・ライトは、1905年に夫妻で宿泊している。
その頃のメニューを見ると、1904年にカレーが登場し、昭和30年代まで、コース料理の中に時々カレーが組み込まれていたそうだ。
2003年から、大正時代のレシピをもとに復刻メニューとして「百年ライスカレー」を提供している。
ココナッツミルクとスパイスが特徴の当時からほぼ変わらない味。
口の悪さと漫画好きの元首相として知られる麻生太郎の祖父は、吉田茂だ。その吉田は、1958年4月に宿泊した記録が残っている。
この当時、80歳近くだが、5度目の総理大臣を務めた後で、総選挙で7回目の当選を果たした頃だった。
このときのメニューが残っていて、コーンクリームスープを最初に出していた。
見た目はシンプルだが、なめらかな口当たりと自然な甘みは驚くほど軽やかで、心地よい。これも定番の味だと小山薫堂は評している。
読み進めていくと日光金谷ホテルの歴史、メニューと訪れた著名人を知ることができて興味深い。