あらすじ
失恋をして、仕事なんて全く手につかない。辛うじて生活を送るだけで精一杯……という人に朗報! あなたが日常に戻るまでサポートする、公的サービスがあるんです(「失恋給付マジカルタイム」)ほか。幻想文学の旗手が描く、ほんの少し不思議な世界に暮らす心優しき人々の日々。軽やかで幸福に満ちた新感覚SF短篇集。
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Posted by ブクログ
雪舟えまさんの描く不思議で、ほんわかあったかくなるショートストーリー6篇です。
現実にあるような、ないようなお話が多くて、もしかしたら未来にはそういう世界になるかも!?ってワクワクしました。
未来っていうと滅亡とか殺伐とした世界観になっちゃう話はよくあります。けれども、雪舟えまさんの描く未来、あるいはもしも?の世界はフワフワしたもので、今よりももっと人に優しくて、なんでも受容してくれる感じがします。
現代が舞台かなって話でも、読者の想像の余地がすごーくあるので、いろいろ自分勝手に想像しながらハッピーエンドにしちゃえます。
Posted by ブクログ
何をしても何を想っても、すべてが赦される、受け容れられる、そんな世界観。
いつか終わるかもしれないけど、まあ今は幸せだね、という部分を切り取ったようなおはなしたち。
斎の船ができるまでのはなしが好き。
Posted by ブクログ
ラジオの書評で興味を持ったので読んでみました。
短編集ですが、どの章もやさしい空気が流れますね。
言葉の選び方とか表記の仕方でちょっとSFっぽいですが、その非現実感の中でもしっかりとした物語がある感じで、ゆったりやさしい気持ちになれます。
ちょっと同性愛的な描写が多いのが気になったかな。
Posted by ブクログ
登場人物たちが皆キラキラして幸せそうでいいなあ。まあ失恋した人たちは除くとして、奥さん亡くした人も夢の中で毎日会ってて新しい仕事まで世話してもらっちゃって。
「愛たいトレイン」のバカップルぶりがもう清々しい。
Posted by ブクログ
どの話も好き。
「失恋給付マジカルタイム」
3人の雰囲気が良いし、素直さんが目が覚める変わっていく瞬間も素敵。
「キッチン・ダンス」
自由度が高くなっていくことだよ
「ちしゃの旅」
青虫子の話。フェオとトート。
『たぶんなにになってなってもいいのだろう、わたしたちは。高貴な人の首飾りになれなくても』
「おやすみ僕の睡眠士」
睡眠士という職業自体は架空だけど、親だったり恋人だったり悩み自体はリアル。
「パラダイスィー8」
斎の船の前日譚。弱がそうだけど、人が変わっていくところを書くのが上手い人だと思う。
「愛たいとれいん」
緑と盾。話自体は他愛もないんだけど、でも会いたいってそんなもなんだろう。