あらすじ
国民的作家ちばてつやがマンガと出会った頃
中国大陸での苦難の引き揚げの旅を終え、千葉一家はやっと全員無事に日本へ帰ってきた。引き揚げ先の千葉県・飯岡で、てつや少年はすくすくと育ってゆく。ある日てつやは、田んぼのあぜ道で初めて「マンガ」と出会った!運命に引き寄せられるようにひと筋の道を歩み始めた少年の心の中と、現在の作家としての日常をユーモアたっぷりに描くオールカラーショートコミック。夭逝した実弟ちばあきお氏の想い出など、切実な思いが胸にしみる。
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Posted by ブクログ
終戦後まだまだ食料不足が解消されず、世間では子供たちが牛乳配達や新聞配達をして家計を助けていた頃の話です。
ちば一家は隅田公園近くに移り住んできます。てつや少年は小梅小学校で絵の上手な木内君と出会い、マンガを描くきっかけが作られます。
高校生になってすぐに日用雑貨を売り歩くアルバイトなんかをしています。
いわゆる"押し売り"ですが「学生援護会」という組織が斡旋していたりしてまだまだ怪しげな時代でしたね。
ちば青年はまだ高校生の時、貸本屋の漫画家募集広告を見て店に出向き、テストだよと言われて描いたマンガで当時のサラリーマンの初任給に相当するお金を貰います。
その時手にした、昭和30年に発行されたばかりの(現行のアルミニウム硬貨の)1円玉の輝きが忘れられないとのことです。
そういえば4年程前から一般流通向けの1円玉は作られていませんが、令和の1円玉はこれから目にすることはないのでしょうかね?
ちば一家は八百屋で生計を立てていたようですが、店の中に吊り下げられたザルのお金入れに懐かしさを感じちゃいました。
さて2巻が終わってようやく漫画家デビューまでこぎつけましたが、このシリーズいったい何巻まで続くのでしょうか。