【感想・ネタバレ】且坐喫茶のレビュー

あらすじ

タイトルの「且坐喫茶(且く坐して茶を喫せよ)」とは、禅の言葉で「まぁ、お座りになってお茶でも飲みなさいよ」の意味。茶の師匠から人生のすべてを学んだという作家・いしいしんじは、アロハシャツにジーンズ姿で師匠の門戸を叩いたことからはじまりました。その茶観は、どのようにして形成されていったのか。本書では、著者が禅僧・牧師・茶人・現代画家・和菓子作家・陶芸家などを亭主とする一期一会の茶事に臨み、一亭一客の狭小の茶室のなかで坐して茶を喫した経験を通し、日本人の美意識、亡き師匠の思い出などを綴ります。月刊誌『なごみ』2014年連載「しゃざきっさ」に加筆をし単行本化。

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Posted by ブクログ

知らなかったけど作家さんで、それが故に茶を描写する言葉や発送が豊か。そしてそれ以上に、言葉通り真剣に茶の湯と向き合っているからこそ紡ぎ出せる言葉があるなと思った。
通奏低音として先生の死が流れていて、よっぽど良き師だったんだな。
松村宗亮とか海田曲港とかよく聞くが亭主というのもあったし、吉野太夫の話を初めて詳しく知ったし、和菓子や壱岐、INAとか面白いなと思う茶も。

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2024年07月11日

Posted by ブクログ

衝撃を受けた。
作者の圧倒的な感受性の強さ、そしてその表現力に。
茶を通しての出逢いと気づきがエッセイ風に描かれているのだが、高尚な論説文を読んだかのような深みがある。ぜひ他の著作権も読みたいと思わされる一冊だった。また、最後まで詳しく描かれなかった「先生」の話もぜひ読みたいと思った。

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2021年02月08日

Posted by ブクログ

ー且(しば)らく坐し医て茶を喫せよ
という意味であるらしいです

「喫茶」そのものが
お茶を飲む 以上の意味をたっぷり含んでいますよね

「茶事を重ねる」

「陽炎を割って炎が立ち上る」

形而上の比喩言葉がどっさり
立ち現れます

邪魔くさい文体といってしまえば
その通りなのですが
それでも
なんでしょうね
妙に心惹かれてしまって
とうとう 最後まで読んでしまいました

面白かった?
と言われれば 
はい
ではあるのですが…

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2016年02月15日

Posted by ブクログ

良き師に恵まれ茶の道に目覚めた著者が色々なお茶事に参加した様子、感想を綴ったエッセー集。描写や心の動きの描き方が抽象的すぎて、ちょっとわかりにくかった。

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2016年02月05日

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